解雇通知書を渡されたらすべきこと




解雇通知書を受け取ったらどうするか

ある日突然解雇通知書を渡され解雇予告された、あるいは口頭で解雇を告げられたというとき、一体どのように対応すればいいのか、さっぱりわからないのが普通だと思います。

そこで、解雇通知書を渡されたときの注意点についてまとめてみました。(なお、解雇予告の意味についてはこちらをご覧ください→解雇予告と解雇予告手当

解雇理由書の交付を求める

解雇を告げられた時、まずは何はともあれすべきなのは、解雇理由書の交付請求です。

どのような行為が、就業規則のどの条項に該当し、解雇理由となるのかを書面の形ではっきり示してもらうように会社に対して求めましょう。

解雇の根拠となっている就業規則の写しが手元にない場合は、これももらいましょう。(参考→就業規則を無断で撮影してはいけない!?

争いが本格化した後で出される解雇理由書は、いわば「後付けの理由」も含めて入念に作成される場合があります。

そのため、本当の解雇理由を明らかにさせるためにも、出来れば解雇直後になるべく速やかに解雇理由書の交付を求めるのが良いでしょう。

弁護士に相談する

会社に解雇理由書を出させ解雇の理由がはっきりしたら、これを持って速やかに弁護士に相談しましょう。

解雇が有効となるためには「客観的合理的理由」と「社会的相当性」が必要となります(詳しくは→解雇と解雇理由~どんな時に解雇が許されるのか~)。

しかし「客観的合理的理由があるのかどうか」「社会的相当性があるのかどうか」というのは簡単に判断できるものではありません。

そこで、果たして今回なされた解雇に「客観的合理的理由」や「社会的相当性」があるのかどうかを専門家の立場から判断してもらうのです。

弁護士に相談に行くタイミング

時間が経過すればするほど、不利益な事実が積み重なってしまったり、選択肢が狭まってしまう恐れもあります。

そのため、弁護士への相談はなるベく早急に行く方が望ましいと言えます。

なお、解雇理由書の交付請求と、弁護士への相談のどちらを優先すべきかですが、解雇の理由がはっきりしないまま弁護士のところに相談に行っても、解雇を争う余地について十分な判断ができない場合があることを考えると、解雇理由書を出させた上で相談した方が良いといえます。

ただし、自分で会社に対して解雇理由書の交付を要求することが難しいという場合もあるでしょうし、また、交付を求めたものの、会社が何だかんだと言って交付してくれないという場合もあるでしょう。

そのような場合は、解雇理由書の交付をめぐって無駄に時間を使う意味はありませんので、先に弁護士に相談に行き、弁護士から、会社に対して解雇理由書の交付請求をしてもらった方が良いでしょう。

退職を前提とした行動をとらないこと

解雇の効力を争う場合には、退職届の提出や退職金の請求など、自分から積極的に退職を前提とするような行動をとらないように気を付ける必要があります。

解雇の効力を争う場合には、大きく言って二つの方向があります。

一つは、復職を求める、つまり、以前と同様に働くことを求める方法です。

もう一つは、仕事は辞める代わりに金銭的な解決を求める方法です。(詳しくはこちら→解雇は争いたいけれど、職場には戻りたくない!?

もし「こんな会社で働きたくない」と考えて後者の金銭的な解決を希望する場合でも、退職を前提とした行動をとってしまうと、後に解雇の効力を争う中で、会社側から「解雇ではなく、単に自ら辞めただけだ」という主張をされてしまう恐れがあります。

会社が退職を促すこと(退職勧奨)自体は違法な行為ではありませんので(→退職勧奨~違法となるとき、ならない時~)、もし単に会社が退職を促したのに対して労働者がこれに応じただけということになってしまうと、何ら金銭的な解決を求めるべき理由が無くなってしまうのです。

自分から辞めたと言われてしまわないために

したがって、解雇通知が書面で明確にされているような場合であれば、さほど神経質になる必要はありませんが、口頭で解雇を言い渡されたというような場合は、特に注意して行動する必要があります。

もし最終的に退職を受け入れることを考えているとしても、「自分から辞めた」ということにならないようにしておかなければいけないのです。

(解雇か自己都合退職かが争われるケースもよくあります⇒解雇と自己都合退職の境界~「辞める」と口にする前に知っておきたいこと

退職金や解雇予告手当の扱い

会社が退職金や解雇予告手当を一方的に振り込んできた場合は、そのまま保管した上で、速やかに弁護士のところに相談に行き、弁護士から会社宛に、給料の代わりとして受領する旨の通知を出してもらいましょう。

また、他の会社で働き始める時も注意が必要です。

会社に対して、解雇が撤回されればいつでも働く意思があることを明確に告知した上で働かないと、のちに自ら退職したことの根拠とされる恐れもあります。

いずにれせよ、解雇の効力を争うことを考えているのであれば、不用意な行動はとらずに、出来る限り早急に弁護士のところに相談に行くことが大切です。

併せて知っておきたい

どのようなときに不当な解雇となるのかを知りたいという方に

解雇と解雇理由~どんなときに解雇が許されるのか~

適格性欠如や勤務成績不良は解雇理由になるか

懲戒解雇とその理由~懲戒解雇されたときに知っておきたいこと

解雇と自己都合退職(自主退職)の境界~辞める前に知っておきたいこと

・まだ解雇はされていないけれど、退職勧奨を受けているという方に。
退職勧奨が違法となるとき~退職届けを出す前に知っておきたいこと

解雇予告手当について詳しく知る

解雇予告と解雇予告手当

解雇予告手当の計算方法

解雇を争う方法について知りたい方に

不当解雇されたときにまず知っておくべきこと

不当解雇の無効主張と損害賠償(慰謝料)請求

労働審判とはどのような手続きか

解雇トラブルについて弁護士に相談したい方へ

労働相談@名古屋のご案内


その悩み、相談してみませんか

「会社のやり方に納得がいかない」
「でも、どう行動していいか分からない。」

こんなとき、法的な角度から問題を整理することで、今どんな選択肢があるのか、何をすべきなのかを考える糸口がきっと見つかります。

労働トラブルでお困りの方は、是非、お気軽にご相談ください。