契約社員が無期雇用になるために何をすべきか

契約社員の方にとって「無期転換」という言葉は、最近よく耳にし、かつ気になる言葉だと思います。無期転換とは何か、契約社員の方が無期雇用になるために何をすればよいのかについて説明します。

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無期転換ルール

期間の定めのある契約

雇用契約は、いつまでに終わるという期間が定められていない「期間の定めのない契約」と、例えば半年あるいは1年といった一定の期間が定められた「期間の定めのある契約」とに分けられます。

このうち後者の「期間の定めのある契約」を締結している労働者は、一般に契約社員と呼ばれてきました。

無期契約にするための制度

この契約社員については、期間の定めがありながらも、実際は、契約が反復して更新され、長期間にわたって働く場合が少なくありません。

しかし、形式的にはあくまでも雇用契約期間の定めがあることから、契約社員は不安定な立場に置かれ、次も更新がされるだろうと期待をしていたにも関わらず突然更新が打ち切られる「雇い止め」等を巡って様々な争いが生じてきました。

このような有期雇用に対する法規制として、一つは従来様々な裁判を通じて形成されてきた雇い止めの法理が労働契約法に明記されましたが(労働契約法19条)(参考≫雇い止めはどのようなときに許されるか)、あわせて、「期間の定めのある契約(有期契約)」を労働者の申し込みによって「期間の定めのない契約(無期契約)」に転換する無期転換のルールが定められました(労働契約法18条)。

無期転換の3つのポイント

無期転換制度を理解する上では3つのポイントがあります。

ポイント1:労働者の申し込みによって転換されること

第一に、無期転換は、自動的にされるものではなく、あくまでも労働者からの申し込みによってなされるものだということです。

したがって、労働者の側で無期転換の申し込みをするかどうかを決めて、あとで説明するように、自分で無期転換の申し込みをする必要があります。

ポイント2:申込権が発生する時期

第二に、では、いつ無期転換を申し込む権利が発生するのか、という点です。

無期転換を申し込む権利が発生するためには、同一の使用者との間で締結した有期契約の契約期間が通算して5年を超えることが必要です。

例えば1年契約の場合であれば、5回更新をした時点で契約期間が通算して5年を超えることになるため無期転換申込権が発生します。

また2年契約であれば、2回更新をした時点で契約期間が通算して5年を超えることになるため、無期転換申込権が発生します。

なお、同一の使用者との間で締結されていれば足りますので、たとえ職種や職場(支店間の異動など)に変更があっても問題ありません。

制度導入前から契約を反復更新している契約社員の場合

ただし、注意しなければならないのは、この制度導入前からあった期間の定めのない契約については、通算契約期間に参入されないという点です。

具体的には、平成25年3月31日以前を初日とする期間の定めのある労働契約の契約期間については、通算契約期間に参入されません。

そのため、制度導入前から契約を反復更新してきた契約社員の方についても、無期転換申込権が発生するのは、平成30年4月1日以降ということになります。

(例えば、契約期間の初日を4月1日とする1年契約を更新しづつけてきたという方であれば、平成30年4月1日に無期転換申込権が発生することになりますし、契約期間の初日を9月1日とする1年契約を更新し続けてきたという方であれば平成30年9月1日に無期転換申込権が発生することになります)

ポイント3:使用者は拒否できない

第三に、労働者が無期転換の申し込むと、使用者はこれを承諾したものとみなされます。つまり、使用者は、この申込を拒否することはできないのです。

無期転換するかどうかを完全に労働者の選択に委ねた制度ということができます。

無期転換の申し込みをどのように行うか

ここまでで無期転換制度の概要と、無期転換が労働者の選択に委ねられていることをご理解頂いたと思います。

では、無期転換の申し込みはどのように行えば良いでしょうか。

無期転換を申し込むための方式については、法律では何も定められていません。
したがって、口頭で「無期契約にしてください」と言うだけでも本来は構いません。

ただし、口頭だけでは、後々、「言った」「言わない」の争いになってしまいますので、やはり書面で申し込む方が望ましいといえます。

書式に決まりがあるわけではありませんので、「無期労働契約への転換を申し込みます」という本文と、あなたの氏名と日付、あて先(会社名/担当部署)が記載されていれば、それで足ります。

このような書面を会社に提出し、そのコピーを控えとして手元に残しておきます。

また、申込をしたことを明確にしておくという趣旨ですので、例えば普段メールで連絡をやり取りしているような職場であれば、メールで伝える形でももちろん構いません。

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