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	<title>解雇時の退職金 | 名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</title>
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	<description>解雇や退職トラブルなどでお困りの方に</description>
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	<title>解雇時の退職金 | 名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</title>
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	<item>
		<title>出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/blog-entry-saibanrei-chokaikaiko.html</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[G.nakayama]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 01 Oct 2020 21:36:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇時の退職金]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>懲戒解雇が行われると、退職金が不支給とされる旨就業規則で定められている場合があります。単に職を失うだけでなく、退職金まで失うことになるわけですから、特に、長年勤務を続けていた労働者のような場合には大きな不利益が生じます．...</p>
<p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-saibanrei-chokaikaiko.html">出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>懲戒解雇が行われると、退職金が不支給とされる旨就業規則で定められている場合があります。単に職を失うだけでなく、退職金まで失うことになるわけですから、特に、長年勤務を続けていた労働者のような場合には大きな不利益が生じます．</p>
<p>もっとも、退職金には賃金の後払いとしての性格もあることから、規定上、不支給と定められていても、当然に全額不支給が許されるというわけではありません。</p>
<p>懲戒解雇が有効であるかどうかとは別に、たとえ懲戒解雇が有効であるとしても退職金を全額不支給とするほどの不信行為があるのかということが問題となります。そこで問題となるのが、どのような場合に、退職金の全額不支給まで認められるのかです。</p>
<p>この点に関して、出張旅費の不正受給を理由とする懲戒解雇が有効とされ、退職金の全額不支給も有効と判断された裁判例（神戸地方裁判所尼崎支部判決平成20年2月28日判決）を見てみたいと思います。</p>
<p>なお、解雇・懲戒解雇と退職金との関係について基礎から押えたい方は、こちらからご覧ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html" title="解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準">解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準</a></p>
<h2>事案の概要</h2>
<p>この事案では、鉄道車両用の電気機械等を製造する会社で、主として電力変換装置の設計部門において約33年にわたり勤務した労働者に対して行われた懲戒解雇と退職金不支給の効力が争われました。</p>
<p>解雇理由として、会社からは、当該労働者が約2年にわたり多数回にわたり出張を偽装し旅費を不正受給しており、就業規則の「不当にその地位を利用して、私利をはかったとき」、「刑罰に触れる行為があって社員としての体面を著しく汚したとき」、「その他、前各号に準ずる程度の不都合な行為があったとき」の各懲戒解雇事由に該当する旨が主張されました。</p>
<h2>懲戒解雇の効力</h2>
<p>原告（労働者）は、旅費の不正受給の事実自体について争っていましたが、裁判所は、１年９か月にわたり１１１件の架空の出張旅費請求をし、約２８５万円の出張旅費を不正受給したことを認定し、「不当にその地位を利用して私利をはかったとき」「刑罰に触れる行為があって社員としての体面を著しく汚したとき」の各懲戒解雇事由に該当するとしました。</p>
<p>また、懲戒解雇の相当性についても、会社は原告に対して十分な弁明の機会を与えた上、その弁明を踏まえて検討した結果、懲戒解雇処分を決定しており、懲戒解雇手続きの適正、相当性を疑わせる事情は認められない等として、本件懲戒解雇処分が解雇権の濫用にあたるとは認められないと結論づけました。</p>
<h2>退職金の全額不支給の効力</h2>
<p>原告は懲戒解雇に至るまでに約33年間勤務しており、本来であれば受け取れる退職一時金の金額は1609万円でした。</p>
<p>しかし、「懲戒解雇の場合は受給資格はなくなるものとする」との就業規則の定めに基づき、全額不支給とされたため、その効力が問題となりました。</p>
<p>この点について、裁判所は、「退職金を支給しないことが正当であるというためには、懲戒解雇の理由となる事由が当該従業員の過去の功労を否定し尽くすほどのものであることが必要」とした上で、以下の点を指摘し、退職金の全額不支給は、正当かつ有効と結論づけています。</p>
<ol>
<li>１年９か月にわたり、１１１件の架空の出張旅費請求をし、２８５万円余りの出張旅費を不正受給したという行為態様及び内容は、会社に対する重大な背信行為であること</li>
<li>かかる行為に及んだことについて汲むべき事情が見当たらないこと</li>
<li>労働者が、会社による事情聴取及び弁明手続きを経ても不正受給の事実を認めていないこと</li>
<li>以上に照らすと、本件出張旅費の不正受給は、当該労働者の過去の功労を否定し尽くすだけの重大なものであること</li>
</ol>
<p>どのような場合に退職金の全額不支給が許されるかを考える上で参考になる一つの裁判例です。</p>
<p>他にもこのようなケースがあります。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-108.html" title="痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断">痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断</a></p>
<h2>不当な懲戒解雇でお困りの方へ</h2>
<p>不当な懲戒解雇に対してどう対応すべきかは、具体的な事情によっても変わってきます。ご自身の状況に照らして、今何をすべきかを知りたい方は、一人で悩まず弁護士にご相談ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/soudan" title="法律相談のご案内">労働相談＠名古屋の詳細を見てみる</a></p>
<h2>次に読むと理解が深まる記事</h2>
<ul>
<li>
懲戒解雇と失業保険との関係について知りたい方は、こちら。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-31.html" title="懲戒解雇されたら失業保険はもらえる？｜給付制限や特定受給資格者の扱いを解説">懲戒解雇されたら失業保険はもらえる？｜給付制限や特定受給資格者の扱いを解説</a>
</li>
<li>
⇒懲戒解雇と損害賠償の問題について知りたい方は、こちら。<br />
<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-chokaikyuyo.html" title="懲戒解雇されたら給料はもらえない？｜損害賠償・相殺の可否を弁護士が解説">懲戒解雇されたら給料はもらえない？｜損害賠償・相殺の可否を弁護士が解説</a>
</li>
<li>
懲戒解雇に関して知っておきたいことを、こちらでまとめています。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html" title="懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a>
</li>
</ul>
<h2>解雇の効力が争われた具体的な事例を知りたい方へ</h2>
<p>「解雇されてしまった」「解雇されるかもしれない」</p>
<p>そんなとき、今後の行動を考える上では、実際の裁判例で解雇の効力についてどのような判断されているのかを知ることは大変役立ちます。</p>
<p>近年の解雇裁判例を解雇理由等から検索できるようにしました。ご自分のケースに近いものを探して、参考にして頂ければと思います。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/" title="裁判例から学ぶ解雇基準">他の解雇裁判例を見てみる</a></p><p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-saibanrei-chokaikaiko.html">出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断</title>
		<link>https://rodosoudan.net/blog-entry-108.html</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[G.nakayama]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 25 May 2012 21:16:41 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇時の退職金]]></category>
		<guid isPermaLink="false">http://rodosoudan.xsrv.jp/post-0/</guid>

					<description><![CDATA[<p>懲戒解雇が行われた場合に、退職金の不支給を定めている会社は少なくありません。 もっとも、そのように定められていたとしても、当然に退職金の全額不支給が認められるというわけではありません。 退職金は、これまで働いてきたことに...</p>
<p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-108.html">痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>懲戒解雇が行われた場合に、退職金の不支給を定めている会社は少なくありません。</p>
<p>もっとも、そのように定められていたとしても、当然に退職金の全額不支給が認められるというわけではありません。</p>
<p>退職金は、これまで働いてきたことによる賃金の後払いとしての性質があることから、その点を踏まえても不支給とすることが相当なほどの背信性が必要となるのです。</p>
<p>この点に関する具体例として、東京高裁平成１５年１２月１１日東京高裁判決を取り上げます。</p>
<p>これは、電鉄会社の職員が電車内で痴漢行為を行ったことを理由に懲戒解雇をされ、退職金が支給されなかったという事例です。</p>
<h2>永年の功績を抹消してしまうほどの重大な不信行為</h2>
<p>裁判所は、退職金には、功労報償的な性格と賃金の後払い的な性格、さらには、従業員の退職後の生活保障という意味合いがあるとしたうえで、賃金の後払い的要素の強い退職金についてその退職金全額を不支給とするには、それが</p>
<p><strong>「当該労働者の永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信行為があることが必要」</strong></p>
<p>としました。</p>
<p>また、特に、会社と直接関係のない職務外の非違行為を理由に不支給するには、会社の名誉信用を著しく害し，会社に無視しえないような現実的損害を生じさせるなど、「会社に対する直接の背信犯罪行為（例えば、業務上の横領や背任など）に匹敵するような強度な背信性」が必要となるとしています。</p>
<h2>３割支給</h2>
<p>その上でこのケースでは</p>
<p>①　懲戒解雇の理由となった行為が悪質なもので、犯情が軽微とは言えないこと</p>
<p>②　これまで過去３度にわたり痴漢行為で検挙され、本件の約半年前にも痴漢行為で逮捕され罰金刑を受けていたこと(その際は昇給停止及び降職処分を受け、やり直しの機会を与えられたにも関わらず同種行為を繰り返したこと)</p>
<p>③　痴漢行為を率先して防止撲滅すべき電鉄会社の社員であったこと</p>
<p>を指摘し、「このような面だけをみれば、控訴人の永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信行為があったと評価する余地もないではない」としながらも、</p>
<p>④　会社の業務自体とは関係なくなされた私生活上の行為であること</p>
<p>⑤　報道等によって会社の社会的評価や信用の低下や毀損が現実に生じたわけではないこと</p>
<p>⑥　会社において過去に退職金が一部支給された事例がいずれも業務上の横領行為という会社に対する直接の背信行為であること</p>
<p>⑦　２０年間の勤務態度は非常にまじめで、自己の職務上の能力を高める努力をしていたこと</p>
<p>といった点を指摘し、退職金を全額不支給と出来るような相当強度な背信性を持つ行為とまでは言えず、ただし、相当の不信行為であることは否定できないため、３割のみを支給するのが相当と判断しました。</p>
<p>（３割という支給割合を決めるにあたっては、過去の当該会社における割合的な支給事例との均衡が重視されています）</p>
<p>実は１審の東京地裁判決では、全額不支給が相当と判断されており、これを見ても分かるように、「永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信行為があるかどうか」というのは非常に微妙な判断でどちらに転んでもおかしくないような事例ですが、とりわけ私生活上の非違行為を理由とする退職金不支給に対する考え方として非常に参考になります。</p>
<p>逆に、退職金不支給が有効と認められた例を知りたい方は、こちらをご覧ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-saibanrei-chokaikaiko.html" title="出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例">出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例</a></p>
<h2>退職金トラブルでお困りの方へ</h2>
<p>退職金トラブルでどう対応すべきかは、具体的な事情によっても変わってきます。ご自身の状況に照らして、今何をすべきかを知りたい方は、一人で悩まず弁護士にご相談ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/soudan" title="法律相談のご案内">労働相談＠名古屋の詳細を見てみる</a></p>
<h2>次に読むと理解が深まる記事</h2>
<ul>
<li>
退職金の不支給が争われた他の例を知りたい方は、こちら。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html" title="解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準">解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準</a><br />
    </a>
  </li>
<li>
会社が中退共を利用している場合に、その返還請求が認められるかという問題あります。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-211.html" title="退職後の競業避止義務違反を理由に、中退共による退職金の返還を請求できるか">退職後の競業避止義務違反を理由に、中退共による退職金の返還を請求できるか</a><br />
    </a>
    </li>
<li>
そもそも懲戒解雇はどのようなときに許されるのかについて知りたい方は、こちら。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html" title="懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a><br />
    </a>
  </li>
</ul>
<h2>解雇の効力が争われた具体的な事例を知りたい方へ</h2>
<p>「解雇されてしまった」「解雇されるかもしれない」</p>
<p>そんなとき、今後の行動を考える上では、実際の裁判例で解雇の効力についてどのような判断されているのかを知ることは大変役立ちます。</p>
<p>近年の解雇裁判例を解雇理由等から検索できるようにしました。ご自分のケースに近いものを探して、参考にして頂ければと思います。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/" title="裁判例から学ぶ解雇基準">他の解雇裁判例を見てみる</a></p><p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-108.html">痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>懲戒解雇事由の発覚と退職金の返還請求</title>
		<link>https://rodosoudan.net/blog-entry-107.html</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[G.nakayama]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 24 May 2012 22:59:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇時の退職金]]></category>
		<guid isPermaLink="false">http://rodosoudan.xsrv.jp/post-0/</guid>

					<description><![CDATA[<p>いったん払われた退職金の返還請求 懲戒解雇時には退職金を支払わないと定めている会社は多くあります。 このような規定に基づいて実際に退職金を不支給とできるのかについては、こちらで説明しました。≫解雇や懲戒解雇時の退職金はど...</p>
<p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-107.html">懲戒解雇事由の発覚と退職金の返還請求</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h2>いったん払われた退職金の返還請求</h2>
<p>懲戒解雇時には退職金を支払わないと定めている会社は多くあります。</p>
<p>このような規定に基づいて実際に退職金を不支給とできるのかについては、こちらで説明しました。≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html">解雇や懲戒解雇時の退職金はどうなるか</a></p>
<p>もっとも、在職中には懲戒解雇事由が発覚せず、労働者が自主退職をして退職金が支払われた後になって懲戒解雇事由が発覚するという場合もあります。こうした場合に、会社は退職金の返還請求をすることができるのかについて見ていきたいと思います。</p>
<div class="supplement boader"> <strong>その悩み、相談してみませんか。名古屋の弁護士による労働相談実施中！</strong><br />
納得がいかない、でもどうすればいいか分からない・・・そんな時は、専門家に相談することで解決の光が見えてきます。労働トラブルでお困りの方は、お気軽にご相談ください。<br />
<a href="https://rodosoudan.net/soudan">詳しく見る&nbsp;<i class="fa fa-arrow-circle-right"><span style="color:transparent;display:none;">icon-arrow-circle-right</span></i></a></div>
<h2>就業規則の定め</h2>
<p>とりあげるのは、「退職後に懲戒解雇事由が発覚した場合には退職金の返還を求めることができる」という就業規則に基づいて退職金の返還請求がされた事例（平成２３年５月１２日東京地裁判決）です。</p>
<p>この事案では、各種情報処理システムのハードウエア、ソフトウエアの販売開発などを行う会社で勤務していた従業員が、退社後に会社の元取締役が設立した同業の新会社に移り、その際に自らがプロジェクトリーダー等を務めていたチームの部下を大量に引き抜いた行為が問題となりました。</p>
<p>裁判所は、まず、この会社における退職金は、「功労報償的な性格」と「賃金の後払い」としての性格を併せ持ったものであるから、単に懲戒解雇事由が存在するというだけで直ちに退職金の返還が認められるのではなく</p>
<p>「従業員のそれまでの勤続の功を抹消してしまうほどの著しく信義に反する行為」がなければ退職金返還義務を負わない</p>
<p>と述べました。</p>
<h2>著しく信義に反する行為か？</h2>
<p>その上で、退職金の返還請求が問題となった退職者３名のうち、２名については</p>
<p>①　在職中に、その地位を利用して部下の従業員らに対して積極的に勧誘行為を行ったこと</p>
<p>②　その際、業務時間外に限定して原告との雇用関係を前提とする人間関係、取引関係等を利用しないよう配慮する等して行われたとする痕跡が全くなく、むしろ、会社との雇用関係を前提とする地位、職場のメール、人間関係、取引関係等も利用する等して行われたものと評価することできること</p>
<p>③　両名とも、在職中に従事していた業務を新会社で継続するに足りる従業員が新会社に移行することに関与した上で、退職し、新会社に就職したこと</p>
<p>を指摘し、このような行為は、「社員に不当な方法で退職を強制したり，引き抜き，またはそれらを行おうとしたとき」等の懲戒解雇事由に該当するとしました。</p>
<p>さらに、</p>
<p>①　両名がプロジェクトリーダー等として関与していた取引先担当の従業員の多く（１社については１８名、もう１社については１２名）がほぼ同時期に退職して新会社に移ったこと</p>
<p>②　このような一斉の退職によって取引先との関係における会社の業務に支障が生じることを十分に認識していたこと</p>
<p>③　実際に当該２社との関係での売り上げが翌年から０円になったこと</p>
<p>からすると、両名について「いずれもそれまでの勤続の功を抹消してしまうほどの著しく信義に反する行為があった」と結論づけました。</p>
<p>他方で退職金の返還請求がされた３名のうち残りの１名については、積極的に従業員に対して新会社に移るように勧誘した証拠はないとして懲戒事由の存在を否定し、懲戒事由があることを前提とする退職金請求は認められないとしました。</p>
<p>退職金の返還請求が認められるほどの「著しく信義に反する行為」がどのように判断されるのかを見る上で参考になる事例です。</p>
<p><a href="https://rodosoudan.net/soudan"><div class="btn-wrap aligncenter ">当ブログ執筆弁護士による労働相談＠名古屋のご案内≫詳しくはこちら</div></a></p>
<h2>あわせて知っておきたい</h2>
<h3>懲戒処分について知る</h3>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇とその理由～懲戒解雇されたときに知っておきたいこと</a></p>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-post-5185.html">その懲戒処分は重すぎる？～始末書の不提出と出勤停止（停職）処分</a></p>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-34.html">逮捕を理由とする懲戒解雇は許されるか</a></p>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-128.html">病気による欠勤と諭旨退職処分</a></p>
<h3>懲戒処分と退職金について知る</h3>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html">解雇や懲戒解雇時の退職金はどうなるか</a></p>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-71.html">退職金をめぐって～自己都合なのか会社都合なのか</a></p>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-211.html">退職後の競業避止義務違反を理由に中退共による退職金の返還を請求できるか</a></p>
<h3>解雇について知る</h3>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-114.html">能力不足や勤務態度・成績不良は解雇理由になるか</a></p>
<h3>解雇退職トラブルについて弁護士に相談したいという方に</h3>
<p>≫<a href="https://rodosoudan.net/soudan">名古屋の弁護士による労働相談のご案内</a></p>
<h2>解雇裁判例を探す</h2>
<a href="https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/" title="解雇裁判例ガイド" rel="noopener" target="_blank"><img fetchpriority="high" decoding="async" src="https://rodosoudan.net/wp-content/uploads/2020/05/参考裁判例を探す-1.png" alt="" width="730" height="436" class="aligncenter size-full wp-image-9223" srcset="https://rodosoudan.net/wp-content/uploads/2020/05/参考裁判例を探す-1.png 730w, https://rodosoudan.net/wp-content/uploads/2020/05/参考裁判例を探す-1-546x326.png 546w, https://rodosoudan.net/wp-content/uploads/2020/05/参考裁判例を探す-1-610x364.png 610w, https://rodosoudan.net/wp-content/uploads/2020/05/参考裁判例を探す-1-486x290.png 486w" sizes="(max-width: 730px) 100vw, 730px" /></a>
<p>「解雇されてしまった」「解雇されるかもしれない」</p>
<p>そんなとき、今後の行動を考える上で、実際の裁判例で解雇の効力についてどのような判断されているのかを知ることは大変役立ちます。</p>
<p>近年の解雇裁判例を解雇理由等から検索出来るようにしました。ご自分のケースに近いものを探して、参考にして頂ければと思います。⇒⇒⇒<a href="https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/" title="解雇裁判例ガイド" rel="noopener" target="_blank">解雇裁判例ガイド</a>へ</p><p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-107.html">懲戒解雇事由の発覚と退職金の返還請求</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>退職金をめぐって～自己都合なのか会社都合なのか？</title>
		<link>https://rodosoudan.net/blog-entry-71.html</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[G.nakayama]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 13 Apr 2012 00:00:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇時の退職金]]></category>
		<guid isPermaLink="false">http://rodosoudan.xsrv.jp/post-0/</guid>

					<description><![CDATA[<p>退職金規定の中で「自己都合」の場合と「会社都合」の場合とで退職金の支給率を変えている会社が多くあります。 退職の経緯から明確に「自己都合」あるいは「会社都合」と分かればいいのですが、ケースによっては、「自己都合」なのか「...</p>
<p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-71.html">退職金をめぐって～自己都合なのか会社都合なのか？</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>退職金規定の中で「自己都合」の場合と「会社都合」の場合とで退職金の支給率を変えている会社が多くあります。</p>
<p>退職の経緯から明確に「自己都合」あるいは「会社都合」と分かればいいのですが、ケースによっては、「自己都合」なのか「会社都合」なのかが争われる場合があります。</p>
<p>そこで、退職金の支給に関して「自己都合」あるいは「会社都合」の線引きはどのように行われるのかについて、いくつかの具体例をもとに見ていきたいと思います。</p>
<div class="supplement boader"> <strong>その悩み、相談してみませんか。名古屋の弁護士による労働相談実施中！</strong><br />
納得がいかない、でもどうすればいいか分からない・・・そんな時は、専門家に相談することで解決の光が見えてきます。労働トラブルでお困りの方は、お気軽にご相談ください。<br />
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<h2>退職の協力要請に応じた退職</h2>
<p>まず採り上げるのは、人員削減に基づく経営合理化の一環として、従業員に対して退職の協力要請がされ、これに応じて従業員が退職するに至ったというケース（平成２２年６月２５日東京地裁判決）です。</p>
<p>会社の退職金規定では「やむを得ない業務上の都合による解雇」の場合は「自己都合」で退職する場合よりも高い退職金が支払われることになっていましたが、会社は「自己都合退職」扱いの退職金しか支払おうとしませんでした。</p>
<p>そこで、従業員がこれを不服として提訴したのです。</p>
<h2>会社経営上の必要性からやむを得ず自ら退職する場合</h2>
<p>裁判所は、そもそも「やむを得ない業務上の都合による解雇」の場合に自己都合等で退職する場合よりも高い退職金が支払われるとされている理由については、</p>
<p>「会社経営上の必要性に基づき、これに協力して退職する従業員にインセンティブを与えることによって余剰人員の解消等の目的達成を容易にするためである」</p>
<p>としました。</p>
<p>その上で、そうであれば、「やむを得ない業務上の都合による解雇」とは</p>
<p>「会社経営上の必要性に基づいて解雇が行われる場合」だけではなく、「会社経営上の必要性から従業員がやむを得ず自ら退職する場合」も含む</p>
<p>と述べました。</p>
<p>そして、このケースでは「やむを得ない業務上の都合による解雇」の場合に準じて、これに基づく退職金支払いをすべきと結論づけています。</p>
<h2>形式的な区別ではなく</h2>
<p>上の裁判例からも分かるように、自己都合か会社都合かは、単に「退職届を自ら出したかどうか」といった形式的な区別で判断すべきものではなく、その経緯に照らして実質的な判断がされるべきものです。</p>
<p>形式的な判断だけで、特段の問題意識もないまま運用されがちではないかと思いますので、注意が必要です。</p>
<p>なお、上のケースでは、自分から退職届けを出していますが、ケースによっては、そもそも解雇があったのか、自己都合で退職したのかが争われるような場合もあります。この点については、次の記事をご覧ください。</p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-134.html">解雇と自己都合退職の境界～「辞める」と口にする前に知っておきたいこと</a><br />
また、退職勧奨の問題点については、次の記事をご覧ください。</p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-4.html">退職勧奨が違法となるとき～退職届けを出す前に知っておきたいこと</a></p>
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<h2>自己都合と判断された例</h2>
<p>もう一つ、今度は「自己都合」と判断された例（平成２３年５月１７日東京地裁判決）を見てみたいと思います。</p>
<p>このケースは、翻訳業を営む会社で働いてきた従業員が会社の業績不振から賃金を一方的に２０％減額され、さらに労働条件の切り下げを迫られる中で、退職届を提出して退職したという事案です。</p>
<p>この会社の退職金規定では、退職金の支給率が、退職事由によってＡ、Ｂの２種類に区分されおり、「会社都合の退職，在職中の死亡，業務上の負傷等による退職、定年退職」の場合はＡ、それ以外の場合はＢを適用するとされていました。</p>
<h2>使用者側の意向ないし発案に基づく退職？</h2>
<p>原告は、会社から提示された低い労働条件では生活できず，基本給が切り下げられると、将来受けるべき退職金も減額されることになるためやむを得ず退職したのであるから、「会社都合の退職」として扱われるべきであると主張しました。</p>
<p>これに対して裁判所は、退職金規定の「会社の都合で退職したとき」とは，</p>
<p>「解雇、使用者の退職勧奨による退職等、使用者側の意向ないし発案に基づく退職を意味する」</p>
<p>とした上で、このケースでは、原告は、確かに労働条件切り下げの選択を迫る通告をきっかけに退職したものではあるが、最終的には、基本給が減額される前に従来の基本給に基づいて退職金を得たいという気持ちと、「こういった環境にいたくない」「一刻も早く辞めたい」という原告自身の意思に基づいて退職したものであるとして、「自己都合による退職」であると判断しました。</p>
<p>最初のケースでは会社から人員削減のための退職要請がなされたのに応じて退職したのに対して、後者のケースでは労働条件の切り下げ提案をされる中で退職を選択したという違いがあります。</p>
<p>後者のケースで、裁判所は、「原告は、退職前の段階で、労働局への相談などを通じて、労働条件の切り下げに同意すべき義務はないことを理解していた」という点を指摘しており、それにもかかわらず原告はあえて退職を選択したという理解がされています。</p>
<p>いずれにせよ、退職金の支給等、退職届を出した後の展開を十分に確認しないまま不用意に退職届を出すことは避ける必要があります。</p>
<p>上のケースのような労働条件切り下げの問題については、次のページも参考にしてください。<br />
▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-post-3804.html">給料の一方的減額と労働者の同意～「わかった」とは言ったけれど・・・</a><br />
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<p>また、会社によっては、普通解雇や懲戒解雇時には退職金は支給しないと定めている場合もありますが、この場合どうなるのかについては、次の記事をご覧ください。<br />
▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html">解雇や懲戒解雇時の退職金はどうなるか</a><br />
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<h2>退職で悩まれている方に</h2>
<p>退職で悩まれている方に参考になりそうな記事をピックアップしましたので、こちらもご覧ください。</p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-1.html">労働基準法等から退職方法を考える～会社を辞められない！？</a></p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-60.html">退職時に有給休暇を使うために知っておきたいこと</a></p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-6.html">退職後の競業避止義務～誓約書は拒否できるか</a></p>
<p>▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-himitsuhojishomei.html">秘密保持誓約書への署名を求められた時に知っておきたいこと</a></p>
<p>労働トラブルでお悩みの方はお気軽にご相談ください。<br />
▼<a href="https://rodosoudan.net/soudan">名古屋の弁護士による労働相談のご案内</a></p><p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-71.html">退職金をめぐって～自己都合なのか会社都合なのか？</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準</title>
		<link>https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[G.nakayama]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 20 Mar 2012 23:05:53 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇時の退職金]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>円満ではない退職をする場合によく問題となるのが、退職金の支払いを巡るトラブルです。 解雇や懲戒解雇に伴って退職金の不払いや減額が制裁として使われたり、あるいはその可能性が、退職前のやりとりの中で交渉の材料に使われたりする...</p>
<p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html">解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>円満ではない退職をする場合によく問題となるのが、退職金の支払いを巡るトラブルです。</p>
<p>解雇や懲戒解雇に伴って退職金の不払いや減額が制裁として使われたり、あるいはその可能性が、退職前のやりとりの中で交渉の材料に使われたりする場合もあります。</p>
<p>働いていた期間が長く退職金の金額も大きくなるほど、退職金の不払いや減額によるダメージも大きく、深刻な問題となります。</p>
<p>ここでは、そんな解雇や懲戒解雇時の退職金の不支給や減額の問題について解説していきます。</p>
<h2>退職金請求権がそもそもあるか</h2>
<p>そもそも退職金はどのような場合に請求できるかですが、退職金は退職にあたって当然に発生するというものではありません。</p>
<p>退職金を請求できるためには、就業規則や雇用契約などの何らかの根拠があることが必要です。</p>
<p>もっとも、退職金を請求するためには、就業規則や雇用契約に明確な定めがなければいけないというわけではありません。</p>
<p>一定の基準にしたがって退職金が支払われる慣行があるという場合も、退職金を支払うことが雇用契約の内容になっていると考えられますので、これに基づいて退職金の請求をすることが可能です。</p>
<p>求人票には退職金があると記載されていたのに、実際にはなかったというようなケースもありますが、そんなケースについてはこちらを参考にしてください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-135.html">求人票と違う！給料や退職金は払ってもらえるか。</a></p>
<h2>退職金の不支給、減額は許されるか</h2>
<p>退職金の不支給あるいは減額が認められるためには、原則として<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-post-3790.html">就業規則</a>等で不払いや減額について明記されている必要があります。</p>
<p>もっとも、退職金には「賃金の後払い」という性格もあり、これを懲戒解雇等によって当然に失うというのは相当ではありません。</p>
<p>そのため、たとえ、不支給や減額について明記されているとしても、これに基づいて当然に不支給あるいは減額ができるというわけではなく、実際に不支給あるいは減額するためには、<u>労働者に永年の勤労の功労を抹消あるいは減殺してしまうほどの不信行為があること</u>が必要です。</p>
<p>「永年の勤労の功労を抹消あるいは減殺してしまうほどの不信行為」かどうかは、背信性の程度や損害の程度、在職中の勤務状況等を考慮して判断することになります。</p>
<h2>懲戒解雇時の退職金不支給</h2>
<p>例えば、懲戒解雇がなされた場合に退職金は支給しないという就業規則に基づく退職金の不支給が争われた裁判例として平成２０年５月１９日札幌地裁判決をみてみます。</p>
<p>この事案は、旅行会社で３５年間勤務し、営業所長の地位にあった原告が出張旅費の不正受給を繰り返したという理由で懲戒解雇され、「懲戒解雇された者には退職金は支給しない」という就業規則に基づいて退職金が不支給とされたというケースです。</p>
<h2>賃金の後払い的性格</h2>
<p>この事案で裁判所は、退職金には「功労報償的性質」と「賃金の後払い的性質」があるとしたうえで、この会社では、退職金を算定する際に、実際の勤務期間を月単位で把握した上で勤務点、役割成果点が付けられ、これが累積していくという方式をとっていることから、「賃金の後払い的性質が相当に強い」と指摘しました。</p>
<p>そして、このような場合には、従業員からすれば、退職金の受給を見込んで生活設計を立てるなどしているのであるから、そのような期待をはく奪するには、相当の合理的理由が必要となるとして、退職金全額を不支給とするには、</p>
<p>「当該労働者の永年の勤続の功をすべて抹消してしまうほどの重大な不信行為が必要」</p>
<p>であるし、それに至らない場合には、</p>
<p>「解雇事由の内容、損害の程度、解雇に至った経緯、労働者の過去の勤務態度等，在職中の諸事情を考慮して合理性を有する範囲についてのみ，退職手当の一部を不支給とすることができるにとどまる」</p>
<p>と述べました。</p>
<h2>重大な不信行為の有無</h2>
<p>その上で、このケースでは</p>
<ol>
<li>原告は営業所長の地位にありながら、１５回にわたって２２万６５００円の出張旅費の着服を行っているのだから、その責任は重い</li>
<li>宿泊料として２２万８０００円を不正受給している上に調査の過程でも事実関係を積極的に明らかにしなかったという態度は芳しくない
</li>
<p>としながらも、他方で</p>
<li>着服金額は必ずしも高額ではなく、また既に返還していること</li>
<li>着服した金員を遊興費として使った証拠はなく、むしろ、一部について業務の延長ともいえる飲食で用いられたと伺われること</li>
<li>勤続３５年であり、懲罰歴もなく、相応の功績を残してきたこと</li>
</ol>
<p>などの事情を挙げ、そうすると原告には、３５年間の勤続の功をすべて抹消してしまうほどの重大な不信行為があるとまではいえず、退職金の不支給条項は退職金の７割を不支給とする限度でのみ合理性がある（つまり３割だけは退職金を支払うべきである）という判断を下しました。</p>
<p>具体的にどのような場合に「永年の勤続の功をすべて抹消してしまうほどの重大な不信行為」があった言えるのかという判断は大変難しい問題で、このケースでもなぜ「７割」不支給なら合理的なのかというのはなかなか説明しがたいのですが、裁判所の一つの感覚を知るという意味で参考になる事例です。</p>
<h2>刑事処分を受けた後の懲戒解雇と退職金の不支給</h2>
<p>懲戒解雇と退職金の不支給について判断した例として、もう一つ、平成２５年１２月１１日東京高裁判決も紹介します。</p>
<p>この事案は、労働組合からの脱退を強要したなどとして強要罪により執行猶予付きの懲役刑判決を受けた労働者に対して行われた懲戒解雇の有効性が争われた事案です。</p>
<p>懲戒解雇が有効と判断されたため、併せて懲戒解雇処分を受けた場合に退職金を支給しないとする就業規則の規定に従って退職金を全額不支給とすることが許されるかが問題となりました。</p>
<p>結論として、裁判所は、懲戒解雇の場合に退職金を全額不支給とする就業規則の規定について、これが適用される場合は一定の場合に限定されるとしましたが、当該ケースにおいては退職金を全額不支給とすることが許されるとしました。</p>
<h2>退職手当の性質</h2>
<p>裁判所は、まずこの会社の退職手当については</p>
<p>賃金の後払いとしての性格と、功労報酬としての性格のうち、功労報酬としての性格が強い</p>
<p>としました。</p>
<p>（功労報酬としての性格を示すものとして、諭旨解雇の場合に退職金を２割減額する規定や、懲戒解雇の場合に全額不支給とする規定があること、定年前退職における特別昇給・特別加算金の規定があることが挙げられています。）</p>
<p>この点は、最初に紹介した札幌地裁の例で、当該会社の退職金について「賃金の後払い的性質が相当に強い」と指摘されているのと対照的です。要は会社の規定内容毎に、両者の性格のいずれが強いのかという点は異なってくるのです。</p>
<h2>不払い規定が適用される場合</h2>
<p>その上で、裁判所は、退職手当全部不支給の規定について</p>
<p>当該労働者の行為を理由にその全部を支給しないとすることが合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、その全部を支給しないとすることは許されず、その事情に相当する一部を支給しないことができるにとどまる</p>
<p>としました。</p>
<p>その判断をするにあたって考慮すべき事情も詳しく述べられています。</p>
<p>まず、①基本的な考慮事情として</p>
<p><strong>当該懲戒解雇に係る労働者の行為の性質、態様、非違の程度及びその結果（被害の内容、程度、使用者の会社に及ぼす影響・支障・損失の有無・程度、社会的影響の有無・程度等）、その経緯</strong></p>
<p>が挙げられています。</p>
<p>特に、②使用者企業秩序等の維持の観点から考慮すべき事情として、</p>
<p><strong>使用者の業務ないし会社施設の内外、当該労働者の行為の職務関連性の有無・程度等の事情</strong></p>
<p>が指摘されています。</p>
<p>また，③当該労働者の行為が犯罪に該当する場合に考慮すべき事情としては</p>
<p>その犯罪の罪質及び罪責の軽重並びに当該労働者に対する起訴・不起訴処分の別及び有罪判決が言い渡された場合の処断刑の種類・軽重等、当該非違後における当該労働者の言動</p>
<p>が挙げられています。</p>
<h2>当該ケースではどうなるか？</h2>
<p>裁判所は、上に挙げたような要素を踏まえた上で、この事案では、</p>
<ul>
<li>・職場秩序を甚だ乱す行為であったこと</li>
<li>・広く社会的に報道され会社の社会的評価を毀損するおそれも生じていること</li>
<li>・結果の重大さや行為態様の悪質さ</li>
<li>・被違行為後に反省の態度を全く示していないこと等</li>
</ul>
<p>を指摘した上で、功労報酬的な性格が強く定められていると認められる退職手当の全部を支給しないとすることも許されると判断したのです。</p>
<p>他の具体例もさらに知りたいという方は、以下の記事を参考にして下さい。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-108.html" title="痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断">痴漢行為で懲戒解雇｜退職金全額不支給は有効？東京高裁の判断</a><br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-saibanrei-chokaikaiko.html" title="出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例">出張旅費の不正受給で懲戒解雇｜退職金全額不支給も有効とされた裁判例</a></p>
<p>また、自主退職し、退職金が支払われた後になって、懲戒解雇事由が発覚したとして退職金の返還請求がされるようなケースもあります。このような例については次の記事で解説しています。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-107.html" title="懲戒解雇事由の発覚と退職金の返還請求">懲戒解雇事由の発覚と退職金の返還請求</a></p>
<h2>不当な解雇や退職金を巡ってお困りの方へ</h2>
<p>退職金不支給や減額に対してどう対応すべきかは、具体的な事情によっても変わってきます。ご自身の状況に照らして、今何をすべきかを知りたい方は、一人で悩まず弁護士にご相談ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/soudan" title="法律相談のご案内">労働相談＠名古屋の詳細を見てみる</a></p>
<h2>次に読むと理解が深まる記事</h2>
<ul>
<li>
そもそも解雇がどのような場合に有効になるのかという点については、こちら。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html" title="その解雇、無効かも？許される解雇理由と認められないケースを徹底解説">その解雇、無効かも？許される解雇理由と認められないケースを徹底解説</a>
</li>
<li>
再就職の問題や失業保険に関しては、こちらで解説しています。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-demerit.html" title="解雇・懲戒解雇のデメリットとは？｜再就職・退職金・失業保険への影響を解説">解雇・懲戒解雇のデメリットとは？｜再就職・退職金・失業保険への影響を解説</a>
</li>
<li>
不当解雇全般について詳しく知りたい方／不当解雇への対応方法を知りたい方は、こちらのまとめ記事からご覧ください。<br />
⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-post-4872.html" title="不当解雇トラブル完全ガイド｜判断基準・対処法・相談先まとめ">不当解雇トラブル完全ガイド｜判断基準・対処法・相談先まとめ</a>
</li>
</ul><p>The post <a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-40.html">解雇・懲戒解雇時の退職金の不支給・減額は有効？｜裁判例で見る判断基準</a> first appeared on <a href="https://rodosoudan.net">名古屋の弁護士による働く人のための労働相談室</a>.</p>]]></content:encoded>
					
		
		
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