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	<title>業務命令違反 &#8211; 裁判例から学ぶ解雇基準</title>
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	<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei</link>
	<description>裁判例を通して正当な解雇、不当な解雇の判断基準を知る</description>
	<lastBuildDate>Sat, 08 Nov 2025 23:29:01 +0000</lastBuildDate>
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		<title>業務命令を拒否する研究所員に対して「研究所員としての能力を著しく欠く」としてなされた普通解雇が有効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1387</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 07 Oct 2025 21:41:21 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[成績不良・能力不足]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
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					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１１月２４日 裁判所 名古屋地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 普通解雇 解雇理由 業務命令違反／成績不良・能力不足 事案の概要 本件は、グループ会社９社の共同出資によって設立された研究所（被 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１１月２４日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>名古屋地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>業務命令違反／成績不良・能力不足</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>事案の概要</strong></h2>



<p>本件は、グループ会社９社の共同出資によって設立された研究所（被告会社）に研究系所員として勤務していた原告が、被告会社から受けた普通解雇の有効性を争った事案です。</p>



<p>原告は平成4年に被告会社に採用され、その後、人間関係のトラブルを理由に数年ごとに異動を繰り返しながら、研究開発、研究管理、企画業務などに従事してきました。</p>



<p>平成28年3月頃、原告は、上司から指示された研究業務である「情報・数理科学に関する国内外研究の諸動向調査」に対し、会社によるハラスメントや不公正な扱いが背景にある主張として異議を申し立て、業務への従事を拒否しました。</p>



<p>これに対し、被告会社は「原告の主張するコンプライアンス違反等はない」と説明し、業務指示に従うよう求めましたが、原告は応じませんでした。</p>



<p>被告会社は、こうした業務命令違反などを理由として、同年7月に戒告処分を行いました。</p>



<p>しかし、原告はその後も新たに指示された業務（報告書調査）を行わず、代わりに被告会社に対する不満や批判をまとめた「職場環境改善活動」と題するメモを提出するようになりました。さらに、行き先を表示せずに離席して図書室で過ごすことを繰り返し、産業医との面談を求められても拒否しました。</p>



<p>被告会社は、指示した業務に従わないこと等を理由に、同年11月に3日間の出勤停止処分を行いました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし原告は、出勤停止処分後も指示された業務を拒み続け、「職場環境改善活動」と称する独自の活動を継続しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告会社は繰り返し業務指示に従うよう指導を行い、翌年3月には再度報告書調査の期限を設定して警告書を送付しましたが、原告は態度に変化はありませんでした。<br><br>最終的に、被告会社は、原告の態度が改善せず、配置転換による改善も期待できないとして、平成29年3月30日付で原告を普通解雇しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これに対し原告は、「解雇権の濫用であり無効である」と主張しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>裁判所の判断</strong></h2>



<p>裁判所は、以下の点を考慮すると、「<strong>解雇時の部署で正常に業務に従事することは期待でできず、また、配置転換による改善も期待できない</strong>」として、「研究所員としての能力を著しく欠くとき」などの解雇事由に該当する客観的合理的があり、社会通念上の相当性もあるとしました。</p>



<p class="has-border -border01">・被告会社による継続的な指導と段階的な処分にも関わらず、原告は、自己の主張に固執して、指示された業務への従事を頑なに拒み続けてきたこと<br><br>・原告が人間関係を原因として異動を繰り返してきたこと</p>



<p>その中で、裁判所は、「<strong>原告がハラスメント等の通報を行うためであれば、指示された業務を遂行しないことが当然に正当化されるものではない</strong>」とも指摘しています。</p>



<p>原告は、「上司らの継続的な就業規則違反、社内規則違反、労働法規違反や倫理違反により不利益な扱いを受け続け、内部通報を見過ごし続けられ、弾圧を受けていたため、総務部長の許可を得て、不満や批判を書き記す行動をしていた」と主張していました。</p>



<p>しかし、裁判所は、「上司の行動が企業倫理や法令に違反していたと認めるに足りる証拠はなく、仮に問題があったとしても、それだけでその上司の下で業務に従事させることが不当とはいえない」としました。</p>



<p>そして、原告が不服等の申し立てには理由があるとは認められず、被告会社は、そのことを原告に説明しており、原告のいう「内部通報を無視した」とはいえないとしました。</p>



<p>さらに、被告会社が産業医との面談を命じたことについても、原告が執拗に不服や批判を繰り返し、指示された業務を頑なに拒否し続けていた状況を考慮すれば、何らかの疾病があることを懸念して面談を求めたものであり、不合理ではなく指揮命令権限の濫用にはあたらないとしました。</p>



<p>以上により、裁判所は本件解雇を<strong>有効</strong>と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20"><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>営業職社員に対する事業所への立入禁止命令違反、誹謗中傷、パソコンの不返還などを理由とする普通解雇および懲戒解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1369</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 01 Oct 2025 13:55:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[勤務態度不良・協調性欠如]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[着服・横領]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1369</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１０月１日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 普通解雇／懲戒解雇 解雇理由 勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反／誹謗中傷／着服・横領 事案の概要 被告は、靴・鞄・皮革製品の製 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１０月１日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇／懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反／誹謗中傷／着服・横領</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>被告は、靴・鞄・皮革製品の製造・販売などを営む株式会社です。<br>原告は被告に入社以来、営業職に従事していました。</p>



<p>平成29年8月、被告の創業者で全株式を保有していたA1氏の代理人弁護士は、代表取締役であった配偶者B1氏に対し、原告とＢ１が不貞関係にあると指摘をした上で、「B1氏が代表取締役を辞任し原告が退職すれば、以後、生活費として月額４５万円を支払う」と告げました。</p>



<p>B1氏は生活費確保のため、この条件を受け入れざるを得ないと考え、原告に対し、実際には退職の意思がないにもかかわらず、退職届を作成するよう依頼しました。</p>



<p>原告はB1氏の依頼に応じて「退職届」を提出しましたが、翌日には、退職の意思がないことを明示するため「復職願」も提出しました。</p>



<p>その後、B1氏は代表取締役を解任され、代わってC1氏（B1氏の実弟）が就任しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告は、その後、原告に対して就業規則上の「組織不適応」や「その他やむを得ない事由」を理由に普通解雇を通知しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">さらに、その後、暴行・脅迫、業務命令違反、会社物品・金銭の着服などを理由に懲戒解雇の意思表示も行いました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所は、退職届について、「原告の真意に基づくものではなく、そのことは当時被告の代表取締役であったB１も知っていた」として、その効力を否定しました。そのうえで、解雇の有効性について次のように判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">普通解雇の効力</h3>



<h4 class="wp-block-heading">事務所への立ち入り</h4>



<p>被告は、原告が、事務所への立入禁止命令に反して、複数回事務所に立ち入ったことを普通解雇事由として主張しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、事務所への<span class="swl-marker mark_orange">立入禁止は労働契約終了を前提とするもの</span>であることや、<span class="swl-marker mark_orange">短時間の立ち入りの態様</span>に照らすと、解雇を正当化するほどの命令違反とは言えないとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">誹謗中傷メールの送信</h4>



<p>裁判所は、原告が、代表取締役C1に関して</p>



<p class="has-border -border01">・横領行為や詐欺まがい行為を行った旨のメール<br>・「アホ」「サイコパス」であるかのように指摘するメール<br>・C１を告訴したとのメール<br>・被告の業務の問題について労基署や税務署に取り上げさせる旨のメール</p>



<p>などを送信した事実を認めました。</p>



<p>しかし、裁判所は、横領に関する指摘については、C１に対する賞与の支給や貸付けは、被告の適正な意思決定を経たものではない<span class="swl-marker mark_orange">不正行為であるとの疑いを差し挟む余地がある</span>から、根拠のない指摘をしたものではなく、<span class="swl-marker mark_orange">メールの内容自体が職場規律を著しく乱すものとは言えない</span>、としました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その他のメールについても、不穏当な内容ではあるものの、C1らの役員としての資質を問う趣旨とも理解でき、解雇が行われるまでの事実経過に照らすと重大な職場規律違反があったとまでは言えないとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">不貞行為</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告が主張する原告とB1との不貞関係については、不貞関係があった事実自体を認めませんでした。</p>



<h4 class="wp-block-heading">普通解雇は無効</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上により、裁判所は普通解雇を無効と判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">懲戒解雇の効力</h3>



<p>被告は、原告が、複数回パソコンの返還を求められたにも関わらず、これに応じなかったことを懲戒解雇事由の一つとして主張していました。</p>



<p>しかし、裁判所は、原告は<span class="swl-marker mark_orange">退職していないことを示す目的</span>で返還を拒んだと考えられること、また退職届提出の経緯を踏まえると、返還拒否が<span class="swl-marker mark_orange">企業秩序を著しく乱すものとはいえない</span>と判断しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">そして、懲戒解雇についても無効と結論付けました。</p>



<p class="is-style-icon_pen u-mb-ctrl u-mb-20">この事案は、親族間の対立という特殊な背景事情を含んでいましたが、裁判所はその経過を丁寧に踏まえたうえで、職場規律に与える実際上の影響などを検討し、解雇を無効と判断しました。<br><br>形式的に軽微な問題を捉えて解雇に踏み切ることは許されない、という点を改めて示した事例といえます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>３度にわたる試用期間延長後になされた本採用拒否について、試用期間延長が無効とされ、普通解雇としても無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1299</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 06 Sep 2025 22:54:27 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[勤務態度不良・協調性欠如]]></category>
		<category><![CDATA[成績不良・能力不足]]></category>
		<category><![CDATA[本採用拒否]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
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					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年９月２８日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 本採用拒否（普通解雇としても無効） 解雇理由 成績不良・能力不足／勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反 試用期間の延長 試用期間満 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年９月２８日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>本採用拒否（普通解雇としても無効）</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>成績不良・能力不足／勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">試用期間の延長</h2>



<p>試用期間満了時に、本採用すべきかどうか判断がつかず、試用期間の延長が行われることがあります。</p>



<p>労働者からしてみると、直ちに本採用拒否されるよりはマシという側面もありますが、試用期間という不安定な状態が継続する措置でもあります。</p>



<p>そこで、このような試用期間の延長がどのように場合に許されるのかが問題となります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、試用期間の延長の効力が争われた事例をとりあげます。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>事案の概要</strong></h2>



<p> 原告は、産業用機械の制作・販売等を行う株式会社である被告と、3ヶ月間の試用期間を含む雇用契約を締結しました。被告は、この試用期間を１ヶ月ごとに3回延長し、合計6ヶ月間としました。その後、被告は原告に対し、本採用を拒否（解雇）する旨の意思表示を行いました。</p>



<p>被告は、本採用拒否の理由として、指示に対して「研修で教わっていない」と述べるなど業務指示あるいは意見に従わないこと、業務に対する知識や理解度、意欲に欠けること、コミュニケーション能力の不足などを挙げました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これに対し原告は、試用期間の延長は就業規則に延長の定めがなく無効であること、被告が不当な目的で延長を繰り返したことなどを主張しました。さらに、本件解雇は客観的合理的理由を欠き、社会通念上相当ではないため無効であると主張しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">試用期間延長の効力について</h2>



<h3 class="wp-block-heading">試用期間の延長が許されるための条件</h3>



<p>本件では、雇用契約及び被告の就業規則には試用期間の延長に関する明確な規定がありませんでした。</p>



<p>裁判所は、試用期間の延長は労働者を不安定な地位に置くことになるから根拠が必要とし、労働者の同意もその根拠となるとしながらも、そのためには次の条件を満たす必要があるとしました。</p>



<p class="has-border -border01">・職務能力や適格性について調査を尽くしたが、さらに調査を尽くして適格性等を見極める必要がある場合などの<strong>やむを得ない事情</strong>があること<br><br>・<strong>調査を尽くす目的</strong>で行われること<br><br>・<strong>必要最小限度の期間</strong>を設定すること。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">そして、これらの条件を満たさない場合には、たとえ労働者の同意があったとしても無効となるとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">本件試用期間の延長は無効</h3>



<p>&nbsp;その上で裁判所は、本件で上記の条件を満たしているのかを検討していますが、ここで次のように述べています。</p>



<p class="has-border -border01">・原告は、社会人経験がない新卒の立場で入社したものであるところ、学生感覚から抜け出せないまま社会人になってしまう事例は内容・程度に差はあっても社会内に相当程度存在する。<br><br>・そうすると、原告の就労開始直後から勤務態度等に問題があることを把握していた被告としては、<strong>面談を実施するなどして問題点を具体的に指摘</strong>した上で、改善されなければ本採用拒否もあり得るなどと<strong>警告し</strong>、<strong>適切な時間間隔で面談を繰り返す</strong>などして改善の有無等に関する被告の認識を伝えるなどして、適格性等を見極める取り組みをすべきであった。</p>



<p>そして、被告はこのような取り組みをしていなかったから、「やむを得ない事情」があったとは言えないとしました。</p>



<p>ここでの裁判所の指摘は、試用期間時に労働者に問題を感じた会社が何をすべきかを明示するものとして参考になります。</p>



<p>この他に、裁判所は、 原告の執務場所を、原告しかいない会議室とし、主に簿記の自習や新聞記事の閲読・報告等をさせた被告の対応について、職務能力や適格性を見極めるという目的とは相容れないと指摘しました。</p>



<p>そして、事後の被告役員の発言内容から、原告に対する執務場所や執務内容に係る被告の対応は、原告に精神的苦痛を与えて退職勧奨に応じさせる目的であったと認めざるを得ないとしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上から、1回目の試用期間延長はやむを得ない事情や調査を尽くす目的があったとは認められず無効であり、それを前提とする2回目、3回目の延長も無効であると結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading"><strong>普通解雇としての効力について</strong></h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">&nbsp;試用期間の延長の効力が認められなかったことにより、本採用拒否も認められないことになりますが、裁判所は、普通解雇として有効かという点についてもあわせて検討しています。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20"><strong>業務指示不服従について</strong></h3>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>労災申請に関する不服従</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告から「労災認定の見込みが薄い」と伝えられても原告が労災申請を行ったことに対し、裁判所は、原告がその意見に従うべき法的根拠がないため、これを解雇事由とすることはできないとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>マスク着用に関する不服従</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">原告が花粉症や喉の痛みへの対策としてマスクを着用していたと弁解しており、これを否定する証拠がないこと、被告がマスク着用の必要性について原告に具体的に聴取したり、医師の見解を確認したりするなどの慎重な対応を怠っていたことから、これを解雇事由に当たると評価することは困難としました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;<strong>服装に関する不備</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">研修初日に「腰パン」状態（ズボンをずり下げて着用）で出勤した事実は認められるものの、スーツ着用義務のない研修初日の出来事であり、これのみをもって「対応が改まらない」と評価できるほどの事実は認められないとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;<strong>先輩社員の指示不服従</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">太陽光発電の補助金に関する報告を先輩社員から指示された際に「ネットを検索すると該当頁が出てくるのでそこを見てください」「自分で調べた方が早いと思います」と返答したことについて、直属の上司が原告の勤務態度について問題がなかったことを認めており、また、先輩社員の指示が上司の意向に基づく教育目的であることが事前に明示されていたとは認められないから、この点をもって解雇事由に当たるとまで言うのは困難であるとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>電話応対</strong>の問題</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">「明るく対応するように」との指導にもかかわらず2週間で改善しなかった点について、声量や音域、滑舌など複数の要素の改善が必要なところ、被告が改善に向けた具体的な指導をしたと認めるに足りる証拠がないため、解雇事由に当たるとまでは困難であると判断されました。</p>



<h4 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20"><strong>勤務表の修正義務不履行</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告は、被告が労働時間として認められる残業でない限り退社時刻の記録を「午後5時30分」に修正しなければならないという運用に従わなかった点を問題としましたが、裁判所は、この運用自体に、労働者に事実上のサービス残業を強いることになりかねない疑問の余地があると指摘し、原告が午後5時30分以降も実際に労働していたのに虚偽の記録を作成することに納得できなかった可能性も考慮され、この点が解雇事由に当たるとは困難であるとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>掃除に関する「雑用」発言</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">総務部社員から掃除を指示されて「雑用」と発言し指導された事実は認められるものの、指示に従わなかったとまでは評価し難く、解雇事由に当たるとは困難であると判断されました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;&nbsp;<strong>遅刻報告懈怠・遅延証明書提出懈怠</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">2回の遅刻のうち1回は、台風の影響による交通遅延で事前に連絡をしており、遅延証明書を確認しなくても遅刻がやむを得ないと判断可能な状況でした。そのため、1回の遅刻報告・遅延証明書提出懈怠のみで解雇事由に当たるとまでは評価できないとされました。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20"><strong>知識・理解度不足、学習意欲の欠如、他社員との意思疎通の問題について</strong></h3>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>簿記テスト結果</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告が原告を精神的苦痛を与えて退職勧奨に応じさせる目的で会議室に一人で執務させ、自習をさせていた状況下でのテスト結果であるため、習得が順調にできなかったことが専ら原告の能力に起因するとまでは困難であるとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;&nbsp;<strong>太陽光発電テスト結果</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">他の新入社員との比較できる成績が不明であるため、原告の知識・理解度不足をもって解雇事由に当たるとまでは評価困難であるとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;<strong>生産部組立研修での態度・理解度</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">研修作業がうまくいかない際に工具を放り投げるなどの態度や、他の参加者と比べて理解度が低い可能性は認められるものの、実質的に社会人経験のない新卒者と同じ立場であることを考慮すると、他の事情と併せて慎重に検討すべきであるとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>研修での消極的発言（「やりたくない」「自分の仕事ではない」「出張は嫌だ」など）</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">学習意欲に不足がある態度と評価することもできるが、原告が実質社会人経験のない新卒者と同じ立場であったことを考慮すると、これのみをもって解雇事由に当たるとは評価できないとされました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;<strong>懇親会での孤立的行動</strong></h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懇親会で他の社員との会話をせずに一人着席して食事をしていたことや、研修受講態度から他の新入社員が原告とかかわりにくいと感じて孤立的な状況にあったとしても、人見知り傾向のある新入社員は一定程度存在するとうかがえるため、直ちに解雇事由に当たるとは困難であるとされました。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>総合判断</strong></h3>



<p>裁判所は、解雇事由に当たり得る問題として、集中力の不足や指導担当者の説明を聴きとって理解することの問題、学習意欲に不足がある態度、意思疎通の問題があるとしながらも、原告が実質的に新卒者と同じ立場であったこと、被告が原告の問題に対して適切な指導をせず、むしろ退職勧奨に力を入れて自習を続けさせていたことを総合的に考慮すると、これらの問題も解雇事由に当たるとは評価できないとしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">そして、解雇事由が存在しないから、本件解雇は無効と結論付けました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p>本採用拒否がどのような場合に認められるかをまとめています。<br><a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-36.html">本採用拒否・試用期間中の解雇は有効？裁判例でわかる判断ポイント</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>協調性の欠如や適切な「報告・連絡・相談」ができないことを理由とする本採用拒否が有効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1227</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 13 Dec 2024 01:10:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[勤務態度不良・協調性欠如]]></category>
		<category><![CDATA[本採用拒否]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1227</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年12月20日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 本採用拒否 解雇理由 勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反 協調性の欠如／業務命令違反と本採用拒否 試用期間における解雇（本採用 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年12月20日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>本採用拒否</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">協調性の欠如／業務命令違反と本採用拒否</h2>



<p>試用期間における解雇（本採用拒否）は、試用期間が設けられた趣旨、目的に照らして客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と認められる場合に有効となる、というのが確立された判例です。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">問題は、どのような場合に、「試用期間が設けられた趣旨、目的に照らして客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と認められる」かですが、ここでは、協調性の欠如や業務命令違反などが問題とされた事例についてみてみます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>本件で問題となったのは、キャンピングカーの製造販売などを行う会社で採用された労働者（以下「原告」）に対して試用期間中に行われた解雇の効力です。</p>



<p>原告は、入社後、製造作業に従事していましたが、</p>



<p>・社有車を運転中に物損事故を起こしたにも関わらず、その場をそのまま立ち去り、会社の報告も行わなかった</p>



<p>・作業日報の作成について指示に従わずおざなりな日報の作成をしていた</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">などとして、試用期間中に解雇されるに至りました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、次のような事実に照らせば、「原告に協調性がないと判断したことはやむを得ないと言える」としました。</p>



<p class="has-border -border01">・原告が、作業日報の記載方法や記載内容について説明を受けていたにも関わらず、これとは異なる方法で作業日報を作成し、上司等からの指示、指導がなされても改めなかったこと<br><br>・被告代表者に対して、会社が社員教育の手法として取り入れていた「原田メソッド」の紹介を辞めるように求め、意見の聞き入れなければ訴える等と告げたこと</p>



<p>また、次のような事実に照らせば、「原告が「報告・連絡・相談」を適切に行うことができないと評価するのもやむを得ないといえる」としました。</p>



<p class="has-border -border01">・原告が社有車を運転中に物損事故を起こしたにもかかわらず、警察への連絡も、会社への連絡、報告、相談を行わなかったこと<br><br>・社有車の損傷が明らかになった後も、会社からの要請があって初めて事故状況の報告を行ったり、現場の調査を行うなど不十分な対応しかとっていないこと</p>



<p>その上で、裁判所は、次の点を指摘して、本採用拒否には客観的合理的理由があり、社会通念上も相当であって有効であると結論付けました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・業務内容が複数の工程を限られた従業員（9名）で分担して行うものであること<br><br>・作業内容が技術的事項にわたるものであって、OJTによる習熟を前提としていること<br><br>・したがって、協調性や、適切な報告・連絡・相談の実施は、被告の従業員として求められる適性であること</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">本採用拒否がどのような場合に認められるかをまとめています。<br><a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-36.html">本採用拒否・試用期間中の解雇は有効？裁判例でわかる判断ポイント</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>配転命令に従わず就労拒否を継続したこと等を理由とする懲戒解雇が有効と認められた事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/896</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 21 Mar 2023 00:01:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[欠勤・遅刻・早退]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=896</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年5月28日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 業務命令違反／欠勤・遅刻・早退 配転命令と解雇 労働者が配転命令に従わないで就労を拒否する場合にも、解雇の問題が [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年5月28日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>業務命令違反／欠勤・遅刻・早退</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">配転命令と解雇</h2>



<p>労働者が配転命令に従わないで就労を拒否する場合にも、解雇の問題が生じてきます。</p>



<p>この場合、配転命令自体に効力がなければ、解雇にも効力は認められません。そのため、まず配転命令の有効性が問われます。</p>



<p>使用者は、人事権の一環として労働者の職務内容や勤務地を決定する権限を持っており、配転命令は、この権限に基づいて出されます。</p>



<p>ただし、雇用契約において勤務地や職務内容が限定されているのであれば、これを超えた配転命令を行うことはできません。</p>



<p>また、このような限定がない場合でも、配転命令が嫌がらせ目的であったり、著しい不利益を与えるものであるなど、配転命令権の濫用となる場合には、効力は認められません。（配転命令の効力について詳しくは、<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-51.html">配置転換（配転命令）を拒否できるか？</a>）</p>



<p>さらに、配転命令に効力が認められる場合でも、解雇の要件を満たすかは別途問題になります。配転命令に応じない理由やその期間の長さなどが考慮されることになります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、警備業務などを行う会社で働く労働者が、配転命令に従わず就労拒否を続けたことなどを理由に行われた懲戒解雇の有効性が争われた事例について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>当該労働者は警備員として勤務していました。列車内で乗務員を警護する業務に従事していた際、駅構外のセンターに入る際には制服を外から見えるよう着用するよう複数回指示を受けましたが、これに従いませんでした。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その後、当該労働者は、列車内で乗務員を警護する業務から百貨店警備隊に配置転換され、百貨店における警備業務を命じられましたが、３ヶ月にわたって、これに応じず、欠勤したところ、懲戒解雇されるに至りました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading">配転命令の効力</h3>



<p>裁判所はまず、就業場所や業務内容が列車内での乗務員警護業務に限定されるとの合意があったかを検討し、そのような合意は認められないと判断しました。</p>



<p>その上で、以下の点を指摘し、本件配転命令は権限の濫用には当たらず、有効であるとしました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・原告がセンターに入る際、制服を外から見えるように着用するよう指示されたにもかかわらず、合理的な理由なくこれに反抗していたため、警備業務の注文者との関係を考慮して、他の業務に配転する業務上の必要性があったこと。<br><br>・配転命令後の賃金その他の労働条件は、以前の労働条件と比較して客観的に不利益なものではなかったから、本件配転命令が「不当な動機目的をもってなされた」とか、「通常甘受するべき程度を著しく超える不利益を負わせるもの」とは認められないこと</p>



<h3 class="wp-block-heading">懲戒解雇の効力</h3>



<p>裁判所は、懲戒解雇の効力について、原告が服装について受けた被告の指示に複数回違反した行為や、配転命令を拒否して被告から繰り返し命令を受けても就労を拒み続けた行為は、就業規則上の懲戒事由に該当するとした上で、</p>



<p>「原告は、業務上の命令・指示に対する不服従をかたくなに繰り返し、３ヶ月以上の長期にわたり就労拒否を継続したもので、これをやむをえない行為であったと解すべき事情はない」</p>



<p>として、本件懲戒解雇は有効であると結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>能力不足、業務命令違反、欠勤等を理由とする普通解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/437</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 12 Feb 2022 02:28:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[勤務態度不良・協調性欠如]]></category>
		<category><![CDATA[成績不良・能力不足]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[欠勤・遅刻・早退]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=437</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年2月28日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 普通解雇 解雇理由 成績不良・能力不足／勤務態度不良・協調性欠如／欠勤・遅刻・早退 ／業務命令違反 解雇するに値する問題行動か 例 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading is-style-default u-mb-ctrl u-mb-10" id="事案の概要">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年2月28日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>成績不良・能力不足／勤務態度不良・協調性欠如／欠勤・遅刻・早退 ／業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">解雇するに値する問題行動か</h2>



<p>例えば、業務命令違反や欠勤など、労働者に問題行動があり、形式的には就業規則の解雇事由に当てはまるように見える場合でも、その行為の悪質さや結果として生じた影響の大きさを考慮すると、必ずしも解雇事由と認められないケースがあります。</p>



<p>解雇に値する問題行動かどうかは、こうした実質的な評価が必要となってきます。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、能力不足や、業務命令違反、欠勤などを理由とする普通解雇の効力が争われた事例について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">問題とされた行為と裁判所の判断</h2>



<p>原告は、もともと電子機器の製造、販売などを行う会社で勤務し、解雇時には構内の緑化及び清掃等の事業を行う子会社に出向中だった労働者です。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">勤務態度や作成した文書の質の問題、欠勤などさまざまな問題行動があったとして普通解雇がなされ、その解雇の有効性が争われました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">（１）勤務態度の問題について</h3>



<p>原告の勤務態度に関して、まず問題とされたのは、資料作成の指示を受けた際に「この依頼はいったん保留にさせて頂きたいのですが」と述べるなど、指示された業務に難色を示す言動があった点です。裁判所の認定によると、これにより社長が原告を説得するのに1時間程度を要することがあったとされています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、この点について、<span class="swl-marker mark_orange">最終的には指示に従い業務に従事していた</span>ことを指摘して、このような言動をもって<span class="swl-marker mark_orange">悪質とまでは評価できない</span>としています。</p>



<h3 class="wp-block-heading">（２）業務上作成した文書等の問題について</h3>



<p>会社は、原告が業務上で作成した文書についても問題があったと主張しました。</p>



<p>具体的には、原告が作成した規程案には、責任者などの事前承認に関する記載がなく、また、実在しない「社長秘書」の記載があるなど、この規定案に基づいて運用を開始するためにはさらなる検討や修正が必要となったという事情がありました。</p>



<p>しかし、裁判所は、以下の点を指摘し、原告が提出した規程案に修正が必要であったことをもって、<span class="swl-marker mark_orange">直ちに原告の業務遂行や結果等が悪質であるとはいえない</span>と評価しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 has-border -border01">・規程案の内容は多岐にわたっており、<span class="swl-marker mark_orange">必ずしも十分な検討期間を与えられて作成したものとは言いがたい</span>こと<br><br>・<span class="swl-marker mark_orange">一定の方針が会社から先に示されないと作成が困難</span>な性質のものもあったこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その他、会社は、原告が作成した洗濯事業の立ち上げに関する報告についても、洗濯業務と他業務との兼業、集荷と配達の予定、専属作業員の要否、許認可の必要性などが検討されていなかったという点を問題視していました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、「被告から原告に対して、明示又は黙示にこれらの検討を行うことが求められていることを裏付ける証拠はない。また、これらの点が検討されていなかったとしても、当該報告の内容が求められる水準をはるかに下回るものであったまでは言えない」としています。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">（３）人事評価に係る指示に違反したことについて</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">会社は、解雇理由として「原告が社長などの指示に反して人事評価に係る目標設定や自己評価をしなかった」という点も主張しました。</p>



<p>しかし、裁判所は、以下の点を指摘し、これをもって解雇事由とすることはできないと判断しています。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・これにより<span class="swl-marker mark_orange">業務に大きな支障等が生じたということはできない</span>こと。<br><br>・配転命令発令後の人事評価はその正当性に疑問が残るものであったから、原告が人事評価に疑問を抱き、これに<span class="swl-marker mark_orange">応じなかったことには、汲むべき事情がある</span>といえること</p>



<h3 class="wp-block-heading">（４）欠勤状況について</h3>



<p>会社は、「原告が、医学的な必要性がないほど頻繁に病院に通院し、その後、出勤可能であったにもかかわらず、通院日に終日欠勤した」と主張しました。</p>



<p>しかし、これに対して、裁判所は、以下の点を指摘して、この主張を退けています。</p>



<p class="has-border -border01">・原告が<span class="swl-marker mark_orange">主観的</span>にも<span class="swl-marker mark_orange">通院の必要性がないことを認識していたと認めるに足りる証拠はない</span><br><br>・被告から原告に対して、通院日の出勤について指示された形跡はうかがわれないから、通院や欠勤の状況が、被告と原告の<span class="swl-marker mark_orange">信頼関係を失墜させる程度のものであったとは言えない</span></p>



<p>会社は、「原告が、その必要性がなかったにもかかわらず休職意向を示した」という主張もしましたが、裁判所は、これについても、「休職を検討する必要性がなかったとまではいえず、この点において原告を非難することは困難」としています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">また、「原告が、その必要性がなかったにもかかわらず、合計21日の欠勤をした」という会社の主張についても、「産業医及び社長から休職をするように勧められた結果として休職を検討していたことを踏まえると、当初の欠勤についてことさらに非難すべき事情とはいえない」としています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">さらに、原告が休職をしない旨の意向を示した後の欠勤については、正当な理由があるとはいえないとしながらも、以下の点を指摘して、解雇を基礎づける程度に悪質なものとはいえないと判断しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 has-border -border01">・<span class="swl-marker mark_orange">欠勤が６日程度</span>であったこと<br><br>・<span class="swl-marker mark_orange">その後</span>に原告が欠勤せずに<span class="swl-marker mark_orange">勤務し続けたこと</span></p>



<h3 class="wp-block-heading">（５）診断書の不提出について</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">会社は、解雇理由の一つとして「原告が21日の病気欠勤をしたにもかかわらず、これに沿う内容の診断書を提出しなかった」という点を主張しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、就業規則の文言上提出すべきとされている診断書の内容が限定されていないことを指摘し、「原告が提出した診断書ではその適格性を欠くとする根拠には乏しい」と述べました。また、少なくとも、これ自体が解雇を直接に基礎づけるほどの懲戒事由となり得るものということはできないとも評価しています。</p>



<h3 class="wp-block-heading">（６）回答書の受け取り拒否について</h3>



<p>本件で、原告が、自らの問い合わせに対する会社の回答書の受け取りを拒絶したという事実がありました。</p>



<p>しかし、この点についても裁判所は、「業務上の指示、命令を受けても従わなかった場合に該当すると考えることもできる」としながらも、以下の点を指摘して、解雇の客観的合理的理由には当らないと判断しました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・会社に<span class="swl-marker mark_orange">重大な影響が生ずるといった事情は考えがたい</span><br><br>・原告が戒告処分を受けた後に<span class="swl-marker mark_orange">同種の行為を繰り返していない</span>こと</p>



<h3 class="wp-block-heading">（７）本件解雇の効力</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上により、本件解雇は無効であると判断されました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>業務指示に従わないことを理由になされた解雇が有効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/409</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 08 Nov 2021 23:37:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=409</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年3月19日 裁判所 横浜地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 普通解雇 解雇理由 業務命令違反 業務指示違反と解雇 会社は、労働者に対して、雇用契約に基づき、業務遂行全般について必要な指示命令 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年3月19日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>横浜地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">業務指示違反と解雇</h2>



<p>会社は、労働者に対して、雇用契約に基づき、業務遂行全般について必要な指示命令を行う権利を有しています。このような業務命令権は、雇用契約に基づく会社の本質的な権利といえます。</p>



<p>もっとも、どのような業務指示も許されるわけではなく、例えば、労働者に対する嫌がらせを目的とする業務指示は許されません。（⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-143.html">業務命令に従わないとどうなる？拒否できるケースと懲戒のリスク</a>）</p>



<p>しかし、適法な業務指示であれば、労働者にはこれに従う義務があり、もしこれを無視をしたり従わない場合、そのことを理由とする解雇ということもあり得ます。</p>



<p>具体的にはどのような事情があれば解雇が許されるということになるでしょうか。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、企業内教育研修に関する企画立案やコンサルティングを行う会社で働く労働者に対して、業務指示に従わなかったことを理由に行われた解雇の効力が争われた事例について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>原告は、会社が運営する技能訓練校で、年間スケジュール作成業務や訓練・行事の運営のサポート業務などを担当していました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、校長から指示されたマーシャリング作業（部品仕分け作業）を1年間にわたり行わなかったため、業務指示に従わないことを理由にまず譴責処分、後に出勤停止処分を受け、その後に解雇されるに至りました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading">（１）業務指示の有効性</h3>



<p>原告は、マーシャリング作業（部品仕分け作業）を命じる業務指示は、いじめ・嫌がらせを目的としたものであるため、業務命令は無効であると主張していました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、本件業務指示には<span class="swl-marker mark_orange">業務上の必要性</span>もあり、<span class="swl-marker mark_orange">その手段も相当</span>であるため、懲罰目的やいじめ・嫌がらせを目的としたものとは認められないとして、業務指示の有効性を認めました。</p>



<h3 class="wp-block-heading"> （２）解雇の客観的合理的理由について</h3>



<p><span style="background-color: var(--color_content_bg); color: var(--color_text); font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, &quot;Segoe UI&quot;, Roboto, Oxygen-Sans, Ubuntu, Cantarell, &quot;Helvetica Neue&quot;, sans-serif;">裁判所は、</span>次のように述べて、本件解雇に客観的合理的理由があると判断しました。</p>



<p class="has-border -border01"><span style="background-color: var(--color_content_bg); color: var(--color_text); font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, &quot;Segoe UI&quot;, Roboto, Oxygen-Sans, Ubuntu, Cantarell, &quot;Helvetica Neue&quot;, sans-serif;">・原告が、本件業務指示に従わなかったことは、会社業務の運営を妨げ、または著しく協力しないといえるとともに、<span class="swl-marker mark_orange">正当な理由なく、約1年にわたって上長の指揮命令である本件業務指示に従わず、その情状が特に重い</span>と言えるから、就業規則上の解雇事由</span>に該当する。</p>



<p>原告は、「作業を行わなかったことによって大きな支障は生じていない」という主張をしましたが、これに対して裁判所は、「1年以上にわたって本件業務指示に従わず、被告における企業秩序が著しく乱されており、支障が生じていないとは言えない」としました。</p>



<p>また、原告は、「同種行為を行わないと確約してるため、改善の余地がある」という主張もしましたが、裁判所は、原告が、1年以上も本件業務指示を拒否し、譴責処分や出勤停止処分を受けても従わなかった点を指摘し、この主張を退けています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">さらに、裁判所は、原告の「他の部署に異動させることにより解雇を回避できた」という主張に対しても、本件業務指示を拒否する原告の希望通りに異動させれば企業秩序が維持できないことや、被告は２度の懲戒処分を行っていることを指摘し、会社は解雇回避努力を尽くしたとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20"> （３）解雇の社会的相当性について</h3>



<p>裁判所は、原告に有利な事情として次の点を挙げました。</p>



<p class="has-border -border01">・原告が法廷で反省の弁を述べたこと<br><br>・本件譴責処分を受けるまで約30年間、懲戒処分を受ける事ことなく勤務を続けてきたこと<br><br>・解雇当時、51歳で再就職が困難な年齢であること</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、これらの事情を考慮しても、<span class="swl-marker mark_orange">原告が懲戒処分を２回受けたにもかかわらず、有効な業務指示に従わない強硬な姿勢を示し、企業秩序を著しく乱している</span>ことから、本件解雇に社会的相当性がないとはいえないとして、解雇は有効であると結論付けました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">業務命令の効力について解説しています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-143.html">業務命令に従わないとどうなる？拒否できるケースと懲戒のリスク</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>塾講師が塾生との私的交際に及んだことを理由になされた懲戒解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/403</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 02 Nov 2021 22:20:32 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[教育・保育・その他]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[正社員]]></category>
		<category><![CDATA[私生活上の非行・犯罪]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=403</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年3月19日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 業務命令違反／私生活上の非行・犯罪 塾生との私的交際と解雇 塾講師が塾生との私的なやりとりをすることを禁じてい [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年3月19日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>業務命令違反／私生活上の非行・犯罪</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">塾生との私的交際と解雇</h2>



<p>塾講師が塾生との私的なやりとりをすることを禁じている塾や予備校は多いと思います。</p>



<p>業務外の行動であっても、業務自体や職場の信用等に関わる場合があることから、労働者が一定の制約を受けることはあります。また、これを理由とした解雇もありえます。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">では、塾講師が、塾生との私的交流を禁止されていたのに、塾生とメールのやりとりをしたり、塾生が卒業した後に交際をしたことを理由に懲戒解雇されたのは有効か。そんなことが争われた裁判例を見てみます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所が認定した事実</h2>



<p>裁判所の認定によると、当該塾では、塾講師に対し、塾生とメール等のやりとりを行うことや個人的な交際を行うことを禁止していました。</p>



<p>しかし、原告は、塾生Ａ（当時中学3年生）から、「両親にメールを監視されている、フライパンやラケットを使って暴力を加えられたり、肌が露出しない場所にけがをさせられている」旨の相談を受けたことから、緊急連絡先として、また両親によるメール監視の真偽の確認のため自分自身の携帯電話のメールアドレスを教えました。</p>



<p>そして、その後Aが中学生の間に数回程度メールのやり取りを行いました。</p>



<p>その約5年後、原告は、大学に合格したAからの連絡をきっかけに連絡を密にとるようになり、性的関係を持つようになりました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これらの事実が発覚した後、原告は「会社の内外を問わず素行不良で風紀秩序を乱し、あるいは不正の言動で会社の名誉を傷つけ、または他人に重大な迷惑を及ぼしたとき」に該当するとして懲戒解雇されるに至ったのです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の評価・判断</h2>



<p>裁判所は、自身の携帯電話のメールアドレスを教えた原告の行為について、</p>



<p class="has-border -border01">原告の行為は、被告の指示に反したといえるし、適切な行為であったとはいいがたい。もっとも、Aの相談内容を踏まえれば、講師として当該塾生の相談を聞き流すことなく親身に対応したものといえ、<span class="swl-marker mark_orange">汲むべき事情はあった</span>と評価できる。</p>



<p>としました。</p>



<p>また、5年後に、原告が、大学に合格したAからの連絡をきっかけに連絡を密にとるようになり、性的関係を持つようになった点については、この時点でAが19歳となっており、刑事法上の何らかの責任を問われる得るものではないことを指摘した上で、</p>



<p class="has-border -border01">Aは<span class="swl-marker mark_orange">既に被告の塾生ではないから</span>、かつて原告がAにメールアドレスを教えたことが遠因になったことを踏まえても、<span class="swl-marker mark_orange">被告の業務上の指示に反するものとはいえない</span>。</p>



<p>としました。</p>



<p>また、本件で塾運営会社が「懲戒解雇」という強い手段に出た背景として、Aが原告宅に家出したことにより、塾運営会社がAの両親から強い抗議を複数回にわたって受けるとともに、その対応のために長時間を割くことを余儀なくされたという背景がありましたが、この点についても</p>



<p class="has-border -border01">かかる事態は、本来当事者間で解決すべき問題を原告の勤務先に持ち込むというＡの両親の対応の異常さによるものであり、<span class="swl-marker mark_orange">原告のみに帰責すべき問題とはいえない</span>。</p>



<p>としました。</p>



<p>さらに、Aを自宅に帰すようにという上司の指示に原告が従わなかったという事情もありましたが、これについても</p>



<p class="has-border -border01">両親から日常的に殴打されている等のＡからの訴えの内容を踏まえればやむを得ぬ選択といえる。</p>



<p>として理解を示し、本件により被告のブランドイメージが損なわれたと認めるに足りる証拠はないとも述べました。</p>



<p>結局、裁判所は</p>



<p class="has-border -border01">「会社の内外を問わず素行不良で風紀秩序を乱し、あるいは不正の言動で会社の名誉を傷つけ、または他人に重大な迷惑を及ぼしたとき」に該当するとは言えない。<br><br>仮にこれに該当するとしても、原告からの自主的な退職の申出に応ずることなく原告を懲戒解雇することは、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとは認められない。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">として、本件懲戒解雇について、無効と結論付けました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">「私的交流」といっても一定の背景事情がある中での出来事であったことや、親密な関係になった時点では塾生ではなく、年齢も19歳になっていたといった事情があったという点に注意が必要ですが、こうしたケースの一つの参考となる事例といえます。&nbsp;‎</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>部門閉鎖及び業務命令違反を理由として行われた解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/351</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 18 Oct 2021 21:12:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=351</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年2月28日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 整理解雇／普通解雇 解雇理由 経営上の必要性による解雇／業務命令違反 部門閉鎖と解雇 部門の閉鎖に伴う解雇は、整理解雇の一種です。 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年2月28日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>整理解雇／普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇／業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">部門閉鎖と解雇</h2>



<p>部門の閉鎖に伴う解雇は、整理解雇の一種です。</p>



<p>労働者側の事情ではなく、使用者側の事情による解雇であるため、その有効性は厳しく判断されます。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、銀行のクライアントサービス部門でアカウントマネージャーとして勤務していた労働者に対し、同部門の閉鎖を理由に行われた解雇の効力が争われた事案について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人員削減の必要性があるか</h2>



<p>裁判所は、まず整理解雇の有効性の判断基準について、</p>



<p class="has-border -border01">①人員削減の必要性<br><br>②解雇回避努力義務を尽くしたといえるか否か<br><br>③被解雇者の人選の合理性<br><br>④手続の相当性</p>



<p>を総合考慮して判断するのが相当である、としました。</p>



<p>その上で、裁判所は、「部門閉鎖に関する被告の経営判断自体は尊重されるべき」とし、また、原告がクライアントサービス部門の設置に伴って採用されたことから「同部門の閉鎖により人員の余剰が生じたことは推認される」としながらも、次のようように述べて、人員削減の必要性を「不十分」と判断しました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・経営判断の理由は「国際競争力を高めるための経営の効率化」という抽象的なものにとどまり、<span class="swl-marker mark_orange">同部門の設置及び閉鎖の事業全体の位置付けや事業への具体的な影響等は明らかでない</span>。<br><br>・<span class="swl-marker mark_orange">クライアントサービス部門の業務自体は閉鎖後も存続している</span>こと、<span class="swl-marker mark_orange">被告全体の業績が不振に陥っていた事情も認められない</span>ことも考慮すれば、クライアントサービス部門の閉鎖に伴って生じた余剰人員の削減の必要性は、<span class="swl-marker mark_orange">労働者に帰責事由のない整理解雇における人員削減の必要性としては不十分</span>である。<br><br>・被告は、各支店の採用可能人員数が決められており、本件支店のみではこれを増員することができないなどと主張するが、かかる事情は被告内部の事情にすぎないから、それを前提としても人員削減の必要性が十分とは認められない。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">この指摘からも分かるように、部門を閉鎖するからといって、当然に人員削減の必要性が認められるわけではありません。整理解雇はもっぱら使用者側の事情で行われるものである以上、部門を閉鎖する理由も具体的に問題となりますし、事業全体の業績状況も含めて、その必要性は慎重に検討されることになります。</p>



<h2 class="wp-block-heading"> 解雇回避努力義務を尽くしたか</h2>



<p>裁判所は、まず、</p>



<p class="has-border -border01">人員削減の必要性が十分とは認められないから、解雇が正当化され得るためには被告が高度な解雇回避努力を尽くしたことが必要である</p>



<p>としています。</p>



<p>本件で、原告の上司は、原告を営業本部に配置転換できなかった理由として、「原告の勤務態度の問題点」を挙げていました。</p>



<p>具体的には、他の従業員と業務に関する意見が対立した際に、原告が自らの見解に固執し、敵対的な言動をとったことや、職場や他部署の従業員に関する愚痴を同僚に述べていたのが問題であったと主張したのです。</p>



<p>しかし、これに対し裁判所は、仮にこのような事実があったとしても、以下のような点に照らして、配置転換に関する検討は不十分であったとしました。</p>



<p class="has-border -border01">・業績評価に基づいて原告の基本給が増額され、業績賞与が支給されていること<br><br>・原告は少なくとも顧客等との対外的な関係では問題を起こしたことがなかったこと<br><br>・原告の言動により具体的な業務上の支障が生じたとは認められないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">さらに、被告が希望退職者の募集等の措置を検討しておらず、それが不可能であったとも認められないとして、「高度な解雇回避努力を尽くしたとはいえない」と判断しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人選の合理性があるか</h2>



<p> 裁判所は、</p>



<p class="has-border -border01">・本件労働契約において職種が限定されていないこと<br><br>・配置転換の検討が不十分であったこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">を指摘した上で、解雇対象者を原告としたことに合理性があるとはいえないとしました。 　　</p>



<h2 class="wp-block-heading"> 整理解雇は無効</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所は、以上からすれば「手続の相当性」について検討するまでもなく、整理解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとも認められず、無効と判断しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「面談に応じない」ことを理由とする解雇の効力について</h2>



<p>なお、本件では、「配置転換の検討を目的とした面談のために業務命令として出社を求めたがこれに従わなかったこと」も解雇理由の一つとされていましたので、この点もみていきます。</p>



<p>被告は、「配置転換の検討を目的とした面談のために業務命令として原告に出社を求めた」との主張をしていました。</p>



<p>しかし、裁判所は、以下の点に照らして、「面談は、原告の具体的な配置転換先を検討するためのものではなく、<span class="swl-marker mark_orange">退職勧奨を主たる目的とするものであったことが推認される</span>」としました。</p>



<p class="has-border -border01">・それ以前の７回の面談では、労働契約の終了を前提に、海外支店への勤務や有期雇用契約の提案をしたり、原告に転職（退職）を勧めたりしていたこと<br><br>・当時、本件支店における原告の配置転換先の確保の具体的な可能性があったとは証拠上認められないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20"> そして、このような面談に応じるべき義務が労働契約に含まれるとは言いがたいとして、原告に<span class="swl-marker mark_orange">業務命令に応ずる義務があったことを否定</span>し、業務命令を拒絶したことを理由とする解雇についても無効と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">業務命令の効力について解説しています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-143.html">業務命令に従わないとどうなる？拒否できるケースと懲戒のリスクを解説</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
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