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	<title>経営上の必要性による解雇 &#8211; 裁判例から学ぶ解雇基準</title>
	<atom:link href="https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/tag/%e7%b5%8c%e5%96%b6%e4%b8%8a%e3%81%ae%e5%bf%85%e8%a6%81%e6%80%a7%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e8%a7%a3%e9%9b%87/feed" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei</link>
	<description>裁判例を通して正当な解雇、不当な解雇の判断基準を知る</description>
	<lastBuildDate>Sat, 08 Nov 2025 23:29:01 +0000</lastBuildDate>
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	<item>
		<title>開発センター長に対するセンター廃止やハラスメントなどを理由とする解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1461</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 18 Oct 2025 02:47:12 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[セクハラ・パワハラ]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
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					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１１月２４日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 普通解雇／整理解雇 解雇理由 経営上の必要性による解雇／セクハラ・パワハラ 事案の概要 原告は、血液製剤の開発を目指す株式会社であ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１１月２４日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇／整理解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇／セクハラ・パワハラ</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p class="wp-block-paragraph">原告は、血液製剤の開発を目指す株式会社である被告と、期間の定めのない労働契約を締結し、被告の京都開発センター長として就労していました。原告の業務内容は、研究業務の推進や京都研究拠点の組織マネジメントのほか、ラボ管理・機器管理などの総務的業務も含まれていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ところが、原告の採用から半年も経たない時期に、被告は原告に対し、京都開発センターの廃止を理由に、会社都合で退職するよう勧奨しました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その後の裁判において、被告は、主位的には原告が退職に合意したと主張し、仮に合意が成立していないとしても、次の理由に基づき原告を普通解雇したと主張しました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">1.&nbsp;京都開発センターの廃止。<br><br>2.&nbsp;他の従業員に対するハラスメント</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">これに対し原告は、退職合意は成立しておらず、本件解雇は客観的に合理的な理由を欠き無効であると主張しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>退職合意の成否について</strong></h3>



<p class="wp-block-paragraph">被告は、退職勧奨時の面談で、取締役が4月末までの在籍を許容すると述べた際、原告が「分かりました。」と回答したことから、退職に合意したのは明らかであると主張しました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、合意の成立を裏付ける事実として、原告がその後、京都の職場を離れて東京に戻り転職活動を開始したことや、被告が関係者宛に送信した原告の退職告知メールに異論を述べなかったことなども主張していました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、仮に「分かりました」という発言があったとしても、「退職は<strong>労働者の生活基盤を失わせる重大な意思表示である</strong>ことに照らすと、それが確定的なものとしてされたのかは<strong>慎重に評価すべき</strong>である」とした上で、次の点を指摘して、この発言をもって退職の合意があったとは言えないとしました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・前後の文脈に照らすと、原告の発言は、被告が5月1日以降の在籍を認めない意思であることを理解したという意味に解することができること。<br><br>・原告が退職勧奨直後から、退職合意書への署名や押印を求められながら、一度もこれに応じなかったこと。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">また、被告が、退職合意の裏付けとして主張した事実についても、「 原告が速やかに転職活動に着手したことだけでは、原告が確定的に退職に同意していたことを推認するには足りない」などとして、これが合意の裏付けとなることを否定しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">解雇の効力について</h3>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;<strong>京都開発センターの廃止について</strong></h4>



<p class="wp-block-paragraph">&nbsp;被告は、京都開発センターの廃止によって、センター長としてなすべきマネージメント業務は消滅したと主張しました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、次の点を指摘して、これを理由とする解雇は客観的合理的理由を欠き、社会通念上相当とは認められないと判断しました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">・組織変更後も、京都オフィスとラボはそのまま残っており、原告が担当していた研究業務の推進や組織マネジメント業務などは残存していると推認されること。<br><br>・被告の主張は、要するに、従来センター長に担当させていた業務を各部門の部長らに分掌させるというものであり、そうすると、被告は、開発センターのマネジメント業務等を業務内容として原告を採用してから半年も経たないうちに、被告側の理由により<strong>一方的に原告から業務を取り上げ、解雇した</strong>ものといわざるを得ないこと。<br><br>・被告は、このような措置を採らなければならない<strong>合理的必要性を具体的に主張・立証しておらず</strong>、<strong>解雇を回避するための措置を検討した様子もうかがわれない</strong>こと。<br><br>・センター長として採用しておきながら、半年も経過しないうちにセンターの廃止を理由とする退職勧奨をし、これに応じないとして解雇することは、<strong>明らかに信義に反する</strong>こと</p>



<h4 class="wp-block-heading"><strong>ハラスメント（パワハラ・セクハラ）について</strong></h4>



<p class="wp-block-paragraph">被告は、原告が従業員Cに対し、同人が女性であることを理由にお茶出しを命ずるセクシャルハラスメントを行ったと主張していました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、「女性であることを理由に業務を命じたと認めるに足りる証拠はない」としました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、被告は、原告が、従業員Dに対して「何をしているのか分からない」などと述べるパワーハラスメントを行ったとも主張していました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、これを裏付ける証拠はないし、仮にこれに類した発言があったとしても、「前後の文脈は不明でパワーハラスメントと評価できるような発言があったとは言えない」としました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">結論</h4>



<p class="wp-block-paragraph">以上により、裁判所は、本件解雇を<strong>無効</strong>と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>人員削減の必要性を理由に行われた解雇が、解雇回避努力が不十分などとして無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/917</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 14 Apr 2023 22:10:57 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=917</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年6月6日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 整理解雇（※普通解雇も主張されているが、省略） 解雇理由 経営上の必要性による解雇 人員削減と解雇 労働者側の事情ではなく、もっぱら会 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年6月6日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>整理解雇（※普通解雇も主張されているが、省略）</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">人員削減と解雇</h2>



<p class="wp-block-paragraph">労働者側の事情ではなく、もっぱら会社側の事情で行われる整理解雇は、その有効性について厳しく判断されます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">①人員整理の必要性があること<br>②解雇を回避するための努力を尽くしていること<br>③誰をその対象とするのかのが、客観的合理的な基準によって選定されていること<br>④労働者に対して事前に説明をし、納得を得るように誠実な協議を行うこと</p>



<p class="wp-block-paragraph">が必要となりますが、これらが具体的にどのように判定されるのかについて見ていきます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここでとりあげるのは、動物病院で動物看護師として働く労働者らに対して、人員削減の必要性があることを理由に行われた解雇の効力が争われた事例です。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">なお、この事案では労働者側の問題を理由とした普通解雇も併せて行われていますが、この点は省略して、整理解雇の点のみ紹介します。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人員削減の必要性</h2>



<p class="wp-block-paragraph">本事案では、動物病院が、解雇日に近い日に、ホームページ上で動物看護士、薬剤師及び事務職の募集を行っていたという事情がありました。そのため、原告からは人員削減の必要性はそもそもなかったという主張がされました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、以下の点を理由に、経営を健全化、合理化するために、人員を削減する必要性はあったとしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 has-border -border01 wp-block-paragraph">・３年間にわたり損失（赤字）を計上していたこと<br><br>・本件動物病院における利益に対する人件費の割合が高く、損失計上の主な原因は高額な人件費にあるということができること<br><br>・一方で、本件動物病院の売上げ金額が減少を続けている状況にあること</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">解雇回避努力、人選の合理性、手続の相当性</h2>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、原告ら３名のうち１名（X２）について、「被告は、本件動物病院の経営状況に照らし、賃金の減額が避けられない中でも、一定の合理性を有する契約内容を提示することで解雇を回避する努力を行っているといえる」としながらも、以下の点を指摘して、「解雇回避努力が十分に尽くされたといえず、解雇手続上も相当とは言えない」としています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 has-border -border01 wp-block-paragraph">・具体的な賃金額や職務内容を提示したのは、解雇通知の５日前であったこと<br><br>・提示の際、労働条件の変更に応じるか、さもなければ解雇するとの二者択一的な提示をした上で、わずか５日で回答するように求めたこと<br><br>・原告X２が加入した労働組合が団体交渉を行ったが、被告は、原告X2が、賃金減額や職務内容の変更を了承できないとの意向であると理解しながら、回答期限を延ばすことなく解雇予告を行ったこと<br><br>・労働契約法の合意原則（１条、３条１項、４条１項）、労働者の従属性、労使間の情報収集能力、交渉力の格差に鑑みれば、十分な説明や交渉を経ることのないまま、解雇を行ったものといえること</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">また、他の２名の原告についても、新たな労働条件の提示を行ったが、返答を聞くことのないまま提示から15日後に解雇を行っていることから「解雇回避努力がなされているとはいえない」としました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">以上により、本件整理解雇は無効であると判断されています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>学部の廃止を理由として行われた大学教員に対する解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/511</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 15 Mar 2023 04:08:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=511</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年5月23日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 整理解雇 解雇理由 経営上の必要性による解雇 整理解雇の判断方法 労働者に帰責性がなく、もっぱら会社の経営上の都合で行われる整理解雇 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年5月23日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>整理解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">整理解雇の判断方法</h2>



<p class="wp-block-paragraph">労働者に帰責性がなく、もっぱら会社の経営上の都合で行われる整理解雇は、その有効性が厳しく判断されます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">労働者が属する部門の廃止を理由として行われる解雇も、整理解雇の一つです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">ここでとりあげるのは、学部（国際コミュニケーション学部）の廃止を理由として行われた大学教員らに対する解雇の効力が争われた事例ですが、裁判所は、解雇の効力を判断する枠組みとして、次のように述べました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">原告らの所属学部や職種が限定されていたか否かに関わらず、<span class="swl-marker mark_orange">原告らの帰責性のない経営上の理由による解雇</span>である以上、解雇の効力は、<br><br>①<span class="swl-marker mark_orange">人員削減の必要性</span><br>②<span class="swl-marker mark_orange">解雇回避努力</span><br>③<span class="swl-marker mark_orange">被解雇者選定の合理性</span><br>④<span class="swl-marker mark_orange">解雇手続きの相当性</span><br><br>に加え、本件においては<br><br>⑤<span class="swl-marker mark_orange">原告らの再就職の便宜を図るための措置などを含む諸般の事情</span><br><br>をも総合考慮して、合理的理由及び社会通念上の相当性があるかを判断すべきである。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">①～④は、整理解雇の4要件（要素）としてよく知られているものですが、本件ではこれに加えて⑤を明示している点が特徴的といえます。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">では、これらの要件が判決で具体的にどのように判断されているのかについて見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人員削減の必要性</h2>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、「国際コミュニケーション学部を廃止する経営判断自体は不合理とはいえない」としながらも、以下の点を指摘して、「<span class="swl-marker mark_orange">人員削減の必要性が高度であったとはいえない</span>」としています。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">・被告の資産、収支及びキャッシュフローは相当に良好であったから、原告らを解雇しなければ<span class="swl-marker mark_orange">被告が経営危機に陥るといった事態は想定し難い</span>状況であったこと<br><br>・原告らは、（国際コミュニケーション学部の廃止と同時に新設された）人文学部の一般教養科目及び専門科目の相当部分を<span class="swl-marker mark_orange">担当可能</span>であったこと</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">解雇回避努力</h2>



<p class="wp-block-paragraph">大学側は、解雇を回避するための努力として「<span class="swl-marker mark_orange">希望退職の募集</span>」を行ったと主張していました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、これに対して裁判所は、「希望退職に応募しない場合は解雇することを前提に、応募した場合は退職金に退職時の本俸月額12ヶ月分の加算金を支給する旨提案しただけで、<span class="swl-marker mark_orange">十分な解雇回避努力とはいえない</span>」としています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">大学側からは、その他の解雇回避努力として「他大学や他学部からのオファーがあれば速やかに連絡する旨の伝達を行ったこと」や「被告の運営する中学校、高等学校に対して採用検討の依頼をしたこと」「人文学部以外の学部における教員の公募状況の通知をしたこと」も主張されていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、「他大学等に原告らの採用の可否を問い合わせたに過ぎない」「求人ウエブサイトのURLを通知したに過ぎない」として、これらは解雇の有効性を基礎づける事情として十分ではないとしました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さらに、本件では、解雇に代わる措置として、「専任事務職員としての雇用の提案」が行われていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、この点についても裁判所は、本件雇用契約においては、<span class="swl-marker mark_orange">地位を大学の教員に限定する旨の黙示の合意があった</span>と言えるから、<span class="swl-marker mark_orange">解雇回避努力としては不十分</span>と判断しています。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">結論として、裁判所は「被告は、原告らが解雇となることを認識しながら、それを明らかにせず、意図的に解雇回避の機会を失わせ、大学から排除しようとした疑いを払拭できない」とまで述べた上で、「<span class="swl-marker mark_orange">解雇回避努力を尽くしたとはいえない</span>」との判断を行っています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">解雇手続の相当性</h2>



<p class="wp-block-paragraph">解雇手続きの相当性についても、裁判所は次の点を指摘して「被告は、<span class="swl-marker mark_orange">原告らに対する説明や原告らとの協議を真摯に行わなかった</span>」と評価しています。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・原告に対する説明の機会に、原告らに対して<span class="swl-marker mark_orange">解雇の必要性や原告らを配置転換出来ない理由等につき十分な説明をしていない</span>。<br><br>・被告は、原告らが結成した労働組合が<span class="swl-marker mark_orange">団体交渉</span>を申し入れた際にもこれを<span class="swl-marker mark_orange">拒否</span>した。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">裁判所は、以上を総合考慮の上で、本件解雇は解雇権を濫用したものとして「無効」と結論付けています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>営業職社員に対して行われた解雇について、整理解雇としては無効であるが、後に判明した競業避止義務違反を理由とする解雇としては有効と判断した事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/390</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 29 Oct 2021 01:26:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[競業避止義務違反]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=390</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年3月8日 裁判所 東京地裁 判決結果 （普通解雇について）解雇有効／（整理解雇について）解雇無効 解雇の種類 整理解雇／普通解雇 解雇理由 経営上の必要性による解雇／競業避止義務違反 理由の追 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年3月8日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>（普通解雇について）解雇有効／（整理解雇について）解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>整理解雇／普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇／競業避止義務違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">理由の追加と解雇の効力</h2>



<p class="wp-block-paragraph">解雇には、懲戒解雇、普通解雇、整理解雇といった種類がありますが、それぞれの判断の観点が異なるため、「懲戒解雇は無効だが、普通解雇は有効」という事態が起こりえます。そのため、懲戒解雇と同時に「念のため」普通解雇も行われることもあります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">一方で、解雇の理由が後になってから追加されることもあります。罰として行われる懲戒解雇の場合は、後から「これもあった」として解雇理由を広げることは許されませんが、普通解雇の場合は、解雇時に客観的に存在していた事情として理由が追加されることもあります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">ここでは、「経営合理化のための人員削減の必要性」を理由に整理解雇が行われた後、訴訟において「競業避止義務違反」が追加して主張された、やや変わったケースについて見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">原告は、ソフトウエアおよびハードウエア製品の製造販売、プログラマーやシステムエンジニアの派遣業務などを行う会社で、ソフト開発の営業やＩＴエンジニアの派遣営業などの職務に従事していました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">営業職に従事する従業員は、原告を含めて４名いましたが、原告以外の３名の従業員は退職しました。その結果、営業職の従業員は原告１人だけとなり、他の従業員は全て開発にかかわる派遣社員でした。<br><br>原告は、被告会社から給与の見直しや雇用契約から業務委託契約への切り替えを求められましたが、これを拒否したところ、即時解雇されました。そのため、解雇の効力を争って提訴しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph"><br>解雇当初、被告会社が主張した解雇理由は「経営合理化のために人員削減の必要性」でした。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">しかし、訴訟になってから、原告が在職中に２年間、事業目的が被告会社と同一のＡ社の取締役に就任し、退任後も月額２５万円程度の報酬を得て兼業を行っていたという「競業避止義務違反」が追加で主張されるに至りました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-10"> 整理解雇の効力について</h2>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、整理解雇の効力を判断するにあたり、まず①人員削減の必要性について次のように述べました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・被告は、平成２５年以降<span class="swl-marker mark_orange">赤字が続いていており、経営の合理化をする必要</span>があったことや<span class="swl-marker mark_orange">被告代表者の報酬の減額</span>をして人件費の削減をしたことが認められる。しかし、<span class="swl-marker mark_orange">それらの事実のみでは、人員削減の必要性が高いとは認めがたい</span>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">次に、②人選の合理性については、次のように述べて、一応認めました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・被告の派遣社員ではない従業員は原告のみであり、<span class="swl-marker mark_orange">解雇の対象は原告しかいないため，人選の合理性は一応ある</span>といえる。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、③解雇回避努力義務を尽くしたかという点については、「被告従業員の配置先は営業職のみであることから、原告の配置転換の可能性は乏しく、その検討をしていないとしてもやむを得ない」としつつも、次のように述べています。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph"><span class="swl-marker mark_orange">割増退職金の支払や再就職支援の実施等をしてはいない</span>ことを踏まえると、被告が<span class="swl-marker mark_orange">解雇回避のための努力を尽くしたということはできない</span>。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さらに、④手続きの相当性については、次のように指摘しました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・被告は、給与の見直しや雇用契約から業務委託契約への変更を原告に断られた後、<span class="swl-marker mark_orange">人員削減の必要性や解雇回避義務を尽くしたことの十分な説明をすることなく、原告を即日解雇</span>しており、原告と解雇について<span class="swl-marker mark_orange">協議をしたということはできない</span>。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">そして、結論として、裁判所は整理解雇を無効と判断しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">競業避止義務違反を理由とする解雇の効力</h2>



<p class="wp-block-paragraph">次に問題となるのは、整理解雇としては無効であっても、競業避止義務違反を理由とする解雇として有効となるのかです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所の認定によると、原告は被告に在職中、その勤務時間を含め、同業者であるＡ社の取締役または業務委託の受託者としてＡ社の業務に従事していました。しかも、被告の親会社の会長が来訪する際にはＡ社の話を控えるなどして、Ａ社としての活動を秘していました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">この点について裁判所は、次のように述べて、原告の就業規則違反を認めました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・原告がＡ社の業務に従事することについて、当時の被告の代表取締役であるＢはＡ社の代表取締役でもあったため知っていたとはいえるが、それをもって被告が原告の副業を許可していたとは認めがたい。<br><br>・こうした原告の行為は、許可なく他の会社の役員となったり、他の会社から報酬を受け取ることを禁じた就業規則に反する。<br><br>・原告はＡ社の業務を被告の設備や備品を使用して行っていたが、これは許可なく服務以外の目的で会社の設備や物品を使用することを禁じた就業規則に違反する。</p>



<p class="wp-block-paragraph">原告は、「被告の企業秩序に影響を与えておらず、会社に対する労務の提供に支障を生じさせていないため、服務規程に違反する兼業には当たらない」という主張をしましたが、これについても裁判所は次のように述べて、原告の主張を否定しました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・原告はＩＴエンジニアの紹介メールをＡ社に転送するなど、Ａ社の業務のために被告の情報を提供していることから、これは被告に対する背信的行為であり、被告の企業秩序を乱すものである。また、原告が他社から報酬を受け取りながら、被告の職務に専念していなかったことは、労務提供に格段の支障が生じさせたと言える。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本件で特に特徴的なのは、被告会社が原告を解雇した際、原告がＡ社の取締役だったことや同社の業務に関し報酬を受け取っていたことを知らず、訴訟になって初めて兼業禁止に反したことを解雇理由として主張した点です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、次のように述べ、解雇時に会社がこの事実を認識していなかったとしても、解雇権濫用を否定する事情として考慮できるとしました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・兼業禁止に反した事実は、本件解雇時に存在したものであり、解雇権濫用を否定する事情として主張することは可能である。<br><br>・本訴訟以前に被告から主張されていた整理解雇は、被告の営上赤字が続いたことにより、営業実績に比して給料が高額である営業部の廃止をしたとするものであったが、このように営業実績が上がらなかった一因には、唯一の営業部員である原告がＡ社の業務を行い、被告の業務に専念していないことが影響していることは否定できない。したがって、解雇時に被告が兼業禁止違反の事実を認識していなかったとしても，その後の訴訟でこれを主張することは許される。</p>



<p class="wp-block-paragraph">さらに、裁判所は、解雇の社会的相当性についても、次のように述べてこれを認めました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">兼業の内容が、就業時間に競業他社の業務を行うだけでなく、被告の業務で知り得た情報を利用するという被告への背信的行為であるという内容に照らせば、本件解雇は社会通念上も相当なものである。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">結論として、裁判所は、整理解雇としては無効としながらも、競業避止義務違反を理由とする解雇としては有効と認めたのです。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>部門閉鎖及び業務命令違反を理由として行われた解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/351</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 18 Oct 2021 21:12:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=351</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 平成31年2月28日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 整理解雇／普通解雇 解雇理由 経営上の必要性による解雇／業務命令違反 部門閉鎖と解雇 部門の閉鎖に伴う解雇は、整理解雇の一種です。 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>平成31年2月28日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>整理解雇／普通解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>経営上の必要性による解雇／業務命令違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">部門閉鎖と解雇</h2>



<p class="wp-block-paragraph">部門の閉鎖に伴う解雇は、整理解雇の一種です。</p>



<p class="wp-block-paragraph">労働者側の事情ではなく、使用者側の事情による解雇であるため、その有効性は厳しく判断されます。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">ここでは、銀行のクライアントサービス部門でアカウントマネージャーとして勤務していた労働者に対し、同部門の閉鎖を理由に行われた解雇の効力が争われた事案について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人員削減の必要性があるか</h2>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、まず整理解雇の有効性の判断基準について、</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">①人員削減の必要性<br><br>②解雇回避努力義務を尽くしたといえるか否か<br><br>③被解雇者の人選の合理性<br><br>④手続の相当性</p>



<p class="wp-block-paragraph">を総合考慮して判断するのが相当である、としました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">その上で、裁判所は、「部門閉鎖に関する被告の経営判断自体は尊重されるべき」とし、また、原告がクライアントサービス部門の設置に伴って採用されたことから「同部門の閉鎖により人員の余剰が生じたことは推認される」としながらも、次のようように述べて、人員削減の必要性を「不十分」と判断しました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">・経営判断の理由は「国際競争力を高めるための経営の効率化」という抽象的なものにとどまり、<span class="swl-marker mark_orange">同部門の設置及び閉鎖の事業全体の位置付けや事業への具体的な影響等は明らかでない</span>。<br><br>・<span class="swl-marker mark_orange">クライアントサービス部門の業務自体は閉鎖後も存続している</span>こと、<span class="swl-marker mark_orange">被告全体の業績が不振に陥っていた事情も認められない</span>ことも考慮すれば、クライアントサービス部門の閉鎖に伴って生じた余剰人員の削減の必要性は、<span class="swl-marker mark_orange">労働者に帰責事由のない整理解雇における人員削減の必要性としては不十分</span>である。<br><br>・被告は、各支店の採用可能人員数が決められており、本件支店のみではこれを増員することができないなどと主張するが、かかる事情は被告内部の事情にすぎないから、それを前提としても人員削減の必要性が十分とは認められない。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">この指摘からも分かるように、部門を閉鎖するからといって、当然に人員削減の必要性が認められるわけではありません。整理解雇はもっぱら使用者側の事情で行われるものである以上、部門を閉鎖する理由も具体的に問題となりますし、事業全体の業績状況も含めて、その必要性は慎重に検討されることになります。</p>



<h2 class="wp-block-heading"> 解雇回避努力義務を尽くしたか</h2>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、まず、</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">人員削減の必要性が十分とは認められないから、解雇が正当化され得るためには被告が高度な解雇回避努力を尽くしたことが必要である</p>



<p class="wp-block-paragraph">としています。</p>



<p class="wp-block-paragraph">本件で、原告の上司は、原告を営業本部に配置転換できなかった理由として、「原告の勤務態度の問題点」を挙げていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">具体的には、他の従業員と業務に関する意見が対立した際に、原告が自らの見解に固執し、敵対的な言動をとったことや、職場や他部署の従業員に関する愚痴を同僚に述べていたのが問題であったと主張したのです。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、これに対し裁判所は、仮にこのような事実があったとしても、以下のような点に照らして、配置転換に関する検討は不十分であったとしました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・業績評価に基づいて原告の基本給が増額され、業績賞与が支給されていること<br><br>・原告は少なくとも顧客等との対外的な関係では問題を起こしたことがなかったこと<br><br>・原告の言動により具体的な業務上の支障が生じたとは認められないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">さらに、被告が希望退職者の募集等の措置を検討しておらず、それが不可能であったとも認められないとして、「高度な解雇回避努力を尽くしたとはいえない」と判断しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">人選の合理性があるか</h2>



<p class="wp-block-paragraph"> 裁判所は、</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・本件労働契約において職種が限定されていないこと<br><br>・配置転換の検討が不十分であったこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">を指摘した上で、解雇対象者を原告としたことに合理性があるとはいえないとしました。 　　</p>



<h2 class="wp-block-heading"> 整理解雇は無効</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">裁判所は、以上からすれば「手続の相当性」について検討するまでもなく、整理解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとも認められず、無効と判断しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">「面談に応じない」ことを理由とする解雇の効力について</h2>



<p class="wp-block-paragraph">なお、本件では、「配置転換の検討を目的とした面談のために業務命令として出社を求めたがこれに従わなかったこと」も解雇理由の一つとされていましたので、この点もみていきます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">被告は、「配置転換の検討を目的とした面談のために業務命令として原告に出社を求めた」との主張をしていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、裁判所は、以下の点に照らして、「面談は、原告の具体的な配置転換先を検討するためのものではなく、<span class="swl-marker mark_orange">退職勧奨を主たる目的とするものであったことが推認される</span>」としました。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">・それ以前の７回の面談では、労働契約の終了を前提に、海外支店への勤務や有期雇用契約の提案をしたり、原告に転職（退職）を勧めたりしていたこと<br><br>・当時、本件支店における原告の配置転換先の確保の具体的な可能性があったとは証拠上認められないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph"> そして、このような面談に応じるべき義務が労働契約に含まれるとは言いがたいとして、原告に<span class="swl-marker mark_orange">業務命令に応ずる義務があったことを否定</span>し、業務命令を拒絶したことを理由とする解雇についても無効と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">業務命令の効力について解説しています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-143.html">業務命令に従わないとどうなる？拒否できるケースと懲戒のリスクを解説</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>駐車場管理業務に従事する社員に対して、当該駐車場経営からの撤退を理由として行われた解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/335</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 14 Oct 2021 21:22:04 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[整理解雇]]></category>
		<category><![CDATA[経営上の必要性による解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=335</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 １　判決日と裁判所　・平成31年2月27日　・東京地裁 ２　判決結果　・解雇無効 ３　解雇の種類と解雇理由　・整理解雇　・経営上の必要性による解雇 事業縮小と解雇 会社がある事業を縮小することに伴って、解雇が行 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<p class="has-text-align-left u-mb-ctrl u-mb-20 is-style-bg_stripe wp-block-paragraph"><span class="swl-marker mark_yellow">１　判決日と裁判所</span><br>　・平成31年2月27日<br>　・東京地裁<br><br><span class="swl-marker mark_yellow">２　判決結果</span><br>　・解雇無効<br><br><span class="swl-marker mark_yellow">３　解雇の種類と解雇理由</span><br>　・整理解雇<br>　・経営上の必要性による解雇</p>



<h2 class="wp-block-heading">事業縮小と解雇</h2>



<p class="wp-block-paragraph">会社がある事業を縮小することに伴って、解雇が行われる場合があります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">これは整理解雇の一種です。労働者側の事情ではなく、会社側の事情に基づく解雇であるため、このような場合には解雇の有効性が厳しく判断されます。</p>



<p class="wp-block-paragraph">具体的には、次の要件に基づいて、その有効性が判断されます。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">・人員削減の必要性があるかどうか<br><br>・解雇を回避するための努力が尽くされているかどうか<br><br>・解雇対象者の選定基準および選定が合理的であるかどうか<br><br>・事前に十分な説明や協議が行われたかどうか</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">ここでは、勤務場所となっていた駐車場経営からの撤退を理由に、駐車場管理業務に従事する社員に対して行われた解雇が争われたケースについて見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading is-style-default u-mb-ctrl u-mb-10">事案の概要</h2>



<p class="wp-block-paragraph">原告は、コイン式時間貸駐車場の運営や管理を行う会社で、１年間の有期契約社員として、駐車場警備の業務に従事していました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、会社がその駐車場の経営から撤退することを理由に、就労開始後約８ヶ月の時点で解雇されてしまいました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">このため、原告は違法な解雇による損害賠償を求めて提訴しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-10">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading"> （１）本件駐車場の経営からの撤退について</h3>



<p class="wp-block-paragraph">裁判所は、まず本件駐車場の経営から撤退することの合理性について、次のように述べ、その合理性を認めました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 has-border -border01 wp-block-paragraph">・被告の本件駐車場による収入は毎月50万円程度であったのに対し、人件費を含む固定費は毎月１３０万円を超え、月間粗利はマイナス８０万円から９０万円であったこと<br><br>・駐車料金の値下げ等の経営努力をしても赤字を改善できなかったこと<br><br>・これらの点を考慮すると、被告が本件駐車場の経営を断念したことは、経営判断として合理的なものであったということができる。</p>



<h3 class="wp-block-heading"> （２）解雇回避努力義務について</h3>



<p class="wp-block-paragraph">本件において、会社は解雇に先立ち、原告に対して他の駐車場の管理業務の紹介をしていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、原告が夜勤に難色を示したため、話合いをしないまま解雇に至りました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">この点について、裁判所は、次のように述べ、会社の対応を批判しています。</p>



<p class="has-border -border01 wp-block-paragraph">夜勤に難色を示した原告との間で、研修の有無や夜勤シフトの回数等について調整をすることのないまま、原告が紹介を断ったものと扱ったことは、性急な判断であったと言わざるを得ない。</p>



<p class="wp-block-paragraph">また、会社は、他の駐車場の集金やメンテナンス、清掃業務について、年齢や経験を不問とする新たな求人を行っていました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、この業務を原告に紹介したり、原告に適性があるかどうかの検討も行っていませんでした。</p>



<p class="wp-block-paragraph">この点についても、裁判所は指摘し、<span class="swl-marker mark_orange">期間途中の解雇を回避する努力としては不十分であった</span>としました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">結論として、裁判所は、本件解雇にやむを得ない事由があるとは認められず、本件解雇は無効であると判断しました。</p>



<p class="wp-block-paragraph">部門の縮小や廃止に伴って解雇が行われる際、当該部門で勤務する従業員の解雇があたかも当然であるかのように進められるケースがあります。</p>



<p class="wp-block-paragraph">しかし、この事例からも分かるように、部門の縮小や廃止に合理性がある場合でも、当該部門の従業員を他の業務に配置できないかどうかは、慎重に検討される必要があります。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20 wp-block-paragraph">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
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