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	<title>懲戒解雇 &#8211; 裁判例から学ぶ解雇基準</title>
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	<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei</link>
	<description>裁判例を通して正当な解雇、不当な解雇の判断基準を知る</description>
	<lastBuildDate>Fri, 07 Nov 2025 22:05:52 +0000</lastBuildDate>
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		<title>大学教授に対する、在外研究期間中の無断滞在及びPC紛失、入試当日の欠勤を理由とする懲戒解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1379</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 04 Oct 2025 21:51:23 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[情報漏洩]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[欠勤・遅刻・早退]]></category>
		<category><![CDATA[虚偽報告・不当請求]]></category>
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					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１０月２６日 裁判所 名古屋地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 虚偽報告・不当請求／情報漏洩／欠勤・遅刻・早退 事案の概要 本件は、乙大学を設置する被告学校法人甲学園が、総 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th>判決日</th><td>令和２年１０月２６日</td></tr><tr><th>裁判所</th><td>名古屋地裁</td></tr><tr><th>判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th>解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th>解雇理由</th><td>虚偽報告・不当請求／情報漏洩／欠勤・遅刻・早退</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>本件は、乙大学を設置する被告学校法人甲学園が、総合政策学部の教授であり、学部長も務めていた原告に対して行った懲戒解雇の有効性が争われた事案です。</p>



<p>被告学園は、懲戒解雇の理由として、以下の3点を挙げました。</p>



<p>1.&nbsp;<strong>在外研究事案：</strong>&nbsp;原告が、承認されていた韓国の延世大学での在外研究期間（1年間）のうち、約6か月間を無断で韓国を離れてハワイに滞在していた。</p>



<p>2.&nbsp;<strong>PC紛失事案：</strong>&nbsp;原告が、ゼミ履修者121名分など学生の個人情報が記録された私有パソコンを紛失した。</p>



<p>3.&nbsp;<strong>入試欠勤事案：</strong>&nbsp;原告が、入学試験において、学部長として待機出勤義務があるにもかかわらず欠勤した。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これに対して原告は、在外研究期間中にハワイに滞在した事実、PC紛失の事実、入試日に出勤しなかった事実は認めたものの、懲戒解雇の客観的合理的理由にはあたらず、社会通念上相当ではないと主張。また、手続上の瑕疵もあるとして、懲戒解雇の無効を主張しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇事由の該当性</h3>



<h4 class="wp-block-heading">在外研究事案</h4>



<p>裁判所は、次の理由により、原告の行為が「<strong>学校法人の規則又は規程を無視し，又は上司の指示に違反して法人の秩序を乱したとき</strong>」との懲戒事由に該当すると判断しました。</p>



<p class="has-border -border01">• <strong>研究計画の変更手続の不履行</strong>：長期間にわたる研究計画の変更は規程が定める「著しい変更」に該当するが、原告は変更手続を一切経ていなかったこと。<br><br>• <strong>兼職の禁止違反</strong>：原告は、学長の許可なく、延世大学で、報酬を受ける前提で学生への単位付与の対象となる講義を行っており、<strong>兼職の禁止</strong>に抵触することが明らかであること</p>



<p>一方で、原告はハワイ大学韓国研究センターにおいて研究活動を行っており、<span class="swl-marker mark_orange">研究活動を放棄していたとは認められない</span>として、<strong>無届欠勤</strong>には該当しないとしました。</p>



<p>また、原告が研究計画の変更手続を怠ったことにより、<span class="swl-marker mark_orange">被告学園の業務にいかなる支障が生じたのかが明らかではない</span>として、「<strong>職務に関する諸手続を怠ったことにより，又は偽ったことにより業務に著しく支障が生じたとき</strong>」との懲戒事由には該当しないとしました。</p>



<p>&nbsp;さらに、裁判所は、次の点を指摘して、<strong>金品詐取等</strong>や<strong>刑罰法規違反</strong>の懲戒事由にも該当しないとしました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">原告は、ハワイ滞在中も研究活動に従事しており、その限りで、<span class="swl-marker mark_orange">内外研究員規定の趣旨及び目的に反するところはない</span>こと。<br><br>原告は、研究計画の変更手続を経ていれば、物価水準の高い米国滞在のため、より高額な在外研究費を得られたはずなのに、それをしていないにとどまるから、被告学園に<span class="swl-marker mark_orange">経済的な損失が発生したとは言えない</span>こと。<br><br>原告に不法な経済的利益を領得しようとする動機や意思が認められず、手続懈怠を被告学園に対する欺罔行為と評価することはできないこと</p>



<h4 class="wp-block-heading">&nbsp;&nbsp;&nbsp;<strong>PC紛失事案</strong></h4>



<p>被告学園は、原告がゼミ履修者121名分など学生の個人情報が記録された私有のパソコンを紛失したことについて「<strong>学校法人の規則又は規程を無視し，又は上司の指示に違反して法人の秩序を乱したとき</strong>」との懲戒事由に該当すると主張しましたが、裁判所は、次の点を指摘して、これを認めませんでした。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">• 私有PCの紛失自体は<span class="swl-marker mark_orange">過失による</span>ものであって、被告学園の何らかの規則又は規程を無視し、あるいは上司の指示に違反したものであるとはいえないこと<br><br>• 原告はPCにパスワード設定をして個人情報漏洩について<span class="swl-marker mark_orange">保護対策を講じていた</span>こと<br><br>・実際に個人情報が<span class="swl-marker mark_orange">悪用されたという事案も発生していない</span>こと</p>



<h4 class="wp-block-heading">入試欠勤事案</h4>



<p>裁判所は、&nbsp;原告が、入学試験において、学部長として待機出勤義務があるにもかかわらず欠勤したことについて、上司の指示に違反して被告学園の秩序を乱したとの評価を免れないとして、「<strong>学校法人の規則又は規程を無視し，又は上司の指示に違反して法人の秩序を乱したとき</strong>」との懲戒事由に該当するとしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">一方で、これにより、入学試験の遂行上何らかの不都合が生じたとう事実は認められないとして、「<strong>職務に関する諸手続を怠ったことにより，又は偽ったことにより業務に著しく支障が生じたとき</strong>」との懲戒事由には該当しないと判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">解雇の効力</h3>



<p>以上のとおり、裁判所は、在外研究事案と入試欠勤事案について、「<strong>学校法人の規則又は規程を無視し，又は上司の指示に違反して法人の秩序を乱したとき</strong>」との懲戒事由に該当するとしました。</p>



<p>しかし、次の点からすると、その<span class="swl-marker mark_orange">違反の程度は、原告の職を失わせるに足りるほど深刻または重大なものではなかった</span>としました。</p>



<p class="has-border -border01">原告は、ハワイ大学韓国研究センターにおいて研究活動に従事していたため、その限りで、<span class="swl-marker mark_orange">内外研究員規程の趣旨および目的に反するものではない</span>こと<br><br>在外研究事案によって被告学園に<span class="swl-marker mark_orange">経済的な損失が発生しているとはいえない</span>こと<br><br>原告が問題点を指摘されるや、速やかに理事長に対して謝罪の手紙を送付し、これに対し、 理事長も「今後を戒める趣旨」のメールを送付するにとどまり、原告は内外研究員の資格をはく奪されることなく、その後<span class="swl-marker mark_orange">約2年間にわたり問題とされていなかった</span>こと。<br><br>原告が入試当日に出勤しなかったことによって、被告学園の入学試験の遂行上<span class="swl-marker mark_orange">何らかの不都合が生じたという事実は認められない</span>こと</p>



<p>さらに、裁判所は、次の点も指摘し、これらを併せて考えると、本件懲戒解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないから無効であると結論づけました。</p>



<p class="has-border -border01">•&nbsp;本件の各事案が<span class="swl-marker mark_orange">時間的に相当な間隔を置いて発生</span>しており、原告が懲戒事由に該当する事実を頻繁に惹起していたとは評価できないこと<br><br>•&nbsp;原告には<span class="swl-marker mark_orange">過去に懲戒処分を受けた経歴がない</span>こと</p>



<p class="is-style-icon_pen u-mb-ctrl u-mb-20">原告に一定の問題行為が認められた事案でしたが、裁判所は、まず懲戒解雇事由の該当性について一つ一つ丁寧に検討をして、限定的に認定しました。<br><br>この点は、問題行為があったときに安易に懲戒事由に該当すると判断することの危険性を示していると言えます。（このような懲戒事由該当性の判断については、<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-chokaikaishaku.html">懲戒解雇事由に当たるのはどんな場合？｜就業規則・裁判例でみる判断基準</a>でも解説していますので、ご覧ください）<br><br>その上で、行為の結果などに鑑みて、違反の程度についても慎重に検討し、懲戒解雇無効との結論を導いている点も注目したいところです。<br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>大学教授に対する学生への学長批判発言及び虚偽陳述等を理由とする懲戒解雇について「重きに失する」として無効と判断した事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1376</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 01 Oct 2025 21:48:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[虚偽報告・不当請求]]></category>
		<category><![CDATA[誹謗中傷]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1376</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１０月１５日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 誹謗中傷／虚偽報告・不当請求 事案の概要 （本件は原告が2名いましたが、ここでは懲戒解雇の効力が問題となったX [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１０月１５日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>誹謗中傷／虚偽報告・不当請求</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>（本件は原告が2名いましたが、ここでは懲戒解雇の効力が問題となったX2について取り上げます）</p>



<p>原告X2はA大学文学部の教授の地位にあった労働者で、被告法人はA大学を設置・運営する学校法人です。</p>



<p>被告法人は、原告X2に対し、懲戒解雇を行いました。解雇理由は以下の3点です。</p>



<p>1.&nbsp;<strong>解雇理由①（発言）</strong>：卒論研修の際、参加した学生28名に対し、「B先生は今回の件で学長に殺されたと思っている」、「Cゼミの4年生と3年生は学長に捨てられた」など、学長である被告Y1の名誉を毀損し、大学への不信感や不安感を与える発言をしたこと。</p>



<p>2.&nbsp;<strong>解雇理由②（虚偽の陳述）</strong>：その後の事情聴取や聴聞会において、解雇理由①の発言の有無を確認されたのに対し、そのような発言はしていないと虚偽の陳述をしたこと。</p>



<p>3.&nbsp;<strong>解雇理由③（成績評価の変更）</strong>：他の教員が主査を務める学生の卒業論文の成績評価を、主査の承諾を得ずに変更したこと。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">原告X2は、「いずれも懲戒事由に当たらない」「仮に当たるとしても懲戒解雇は重きに失し無効である」と主張しました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20"><strong>懲戒事由該当性</strong></h3>



<h4 class="wp-block-heading">解雇理由①（発言）</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所は、&nbsp;発言は、学長である被告Y1の社会的評価を低下させ、大学の名誉と信頼を傷つける行為であり、教員規則に定める懲戒事由（教員としてふさわしくない行為を行い、学園の名誉若しくは信用を傷つけたとき等<strong><strong>）</strong></strong>に該当するとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">解雇理由②（虚偽の陳述）</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">&nbsp;裁判所は、解雇理由②の陳述は、原告X2が発言の事実を認識しながら故意に否定したものであり、教員規則に定める懲戒事由（教員としてふさわしくない行為を行い、学園の名誉若しくは信用を傷つけたとき等<strong><strong>）</strong></strong>に該当するとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">解雇理由③成績評価の変更</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">&nbsp;裁判所は、解雇理由③の成績評価の変更については、東洋史学専攻において専任教員全員による判定会議で成績評価を行う方法が慣習的に行われており、成績評価の権限を学長から委任されている科目担当教員も、このような決定方法をとることを了解し、かつ、結論としての成績評価を承諾していたと認められるとして、大学の諸規則に違反した行為があるとは認められないとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>解雇の相当性</strong></h3>



<p>&nbsp;裁判所は、次の点を指摘して、解雇理由①および②の<strong>規律違反は重大であるとまではいえない</strong>としました。</p>



<p class="has-border -border01">・解雇理由①の発言は、学生に不信感・不安感を与える内容であったが、研修に参加した28名の学生の面前という限定された場面での発言であって、伝播性は低く、<span class="swl-marker mark_orange">被告法人の一般的な信用を毀損するおそれは小さい</span>こと<br><br>・解雇理由②の虚偽の陳述は、被告法人が既に発言の録音データを保有していたことから、<span class="swl-marker mark_orange">被告法人の業務に支障をきたすものではない</span>こと。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">&nbsp;そして、原告X2には、過去に懲戒処分を受けたことがないことを考慮すれば、原告X2を解雇とすることは<strong>重きに失し、社会的相当性を欠く</strong>としました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">結論</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上により、裁判所は本件懲戒解雇を無効と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>営業職社員に対する事業所への立入禁止命令違反、誹謗中傷、パソコンの不返還などを理由とする普通解雇および懲戒解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1369</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 01 Oct 2025 13:55:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[勤務態度不良・協調性欠如]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[普通解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[着服・横領]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1369</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１０月１日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 普通解雇／懲戒解雇 解雇理由 勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反／誹謗中傷／着服・横領 事案の概要 被告は、靴・鞄・皮革製品の製 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１０月１日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>普通解雇／懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>勤務態度不良・協調性欠如／業務命令違反／誹謗中傷／着服・横領</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>被告は、靴・鞄・皮革製品の製造・販売などを営む株式会社です。<br>原告は被告に入社以来、営業職に従事していました。</p>



<p>平成29年8月、被告の創業者で全株式を保有していたA1氏の代理人弁護士は、代表取締役であった配偶者B1氏に対し、原告とＢ１が不貞関係にあると指摘をした上で、「B1氏が代表取締役を辞任し原告が退職すれば、以後、生活費として月額４５万円を支払う」と告げました。</p>



<p>B1氏は生活費確保のため、この条件を受け入れざるを得ないと考え、原告に対し、実際には退職の意思がないにもかかわらず、退職届を作成するよう依頼しました。</p>



<p>原告はB1氏の依頼に応じて「退職届」を提出しましたが、翌日には、退職の意思がないことを明示するため「復職願」も提出しました。</p>



<p>その後、B1氏は代表取締役を解任され、代わってC1氏（B1氏の実弟）が就任しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告は、その後、原告に対して就業規則上の「組織不適応」や「その他やむを得ない事由」を理由に普通解雇を通知しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">さらに、その後、暴行・脅迫、業務命令違反、会社物品・金銭の着服などを理由に懲戒解雇の意思表示も行いました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所は、退職届について、「原告の真意に基づくものではなく、そのことは当時被告の代表取締役であったB１も知っていた」として、その効力を否定しました。そのうえで、解雇の有効性について次のように判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">普通解雇の効力</h3>



<h4 class="wp-block-heading">事務所への立ち入り</h4>



<p>被告は、原告が、事務所への立入禁止命令に反して、複数回事務所に立ち入ったことを普通解雇事由として主張しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、裁判所は、事務所への<span class="swl-marker mark_orange">立入禁止は労働契約終了を前提とするもの</span>であることや、<span class="swl-marker mark_orange">短時間の立ち入りの態様</span>に照らすと、解雇を正当化するほどの命令違反とは言えないとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">誹謗中傷メールの送信</h4>



<p>裁判所は、原告が、代表取締役C1に関して</p>



<p class="has-border -border01">・横領行為や詐欺まがい行為を行った旨のメール<br>・「アホ」「サイコパス」であるかのように指摘するメール<br>・C１を告訴したとのメール<br>・被告の業務の問題について労基署や税務署に取り上げさせる旨のメール</p>



<p>などを送信した事実を認めました。</p>



<p>しかし、裁判所は、横領に関する指摘については、C１に対する賞与の支給や貸付けは、被告の適正な意思決定を経たものではない<span class="swl-marker mark_orange">不正行為であるとの疑いを差し挟む余地がある</span>から、根拠のない指摘をしたものではなく、<span class="swl-marker mark_orange">メールの内容自体が職場規律を著しく乱すものとは言えない</span>、としました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その他のメールについても、不穏当な内容ではあるものの、C1らの役員としての資質を問う趣旨とも理解でき、解雇が行われるまでの事実経過に照らすと重大な職場規律違反があったとまでは言えないとしました。</p>



<h4 class="wp-block-heading">不貞行為</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告が主張する原告とB1との不貞関係については、不貞関係があった事実自体を認めませんでした。</p>



<h4 class="wp-block-heading">普通解雇は無効</h4>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上により、裁判所は普通解雇を無効と判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">懲戒解雇の効力</h3>



<p>被告は、原告が、複数回パソコンの返還を求められたにも関わらず、これに応じなかったことを懲戒解雇事由の一つとして主張していました。</p>



<p>しかし、裁判所は、原告は<span class="swl-marker mark_orange">退職していないことを示す目的</span>で返還を拒んだと考えられること、また退職届提出の経緯を踏まえると、返還拒否が<span class="swl-marker mark_orange">企業秩序を著しく乱すものとはいえない</span>と判断しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">そして、懲戒解雇についても無効と結論付けました。</p>



<p class="is-style-icon_pen u-mb-ctrl u-mb-20">この事案は、親族間の対立という特殊な背景事情を含んでいましたが、裁判所はその経過を丁寧に踏まえたうえで、職場規律に与える実際上の影響などを検討し、解雇を無効と判断しました。<br><br>形式的に軽微な問題を捉えて解雇に踏み切ることは許されない、という点を改めて示した事例といえます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">解雇がどのような場合に認められるのかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-8.html">許される解雇理由とは？無効となるケースと判断基準を徹底解説</a></p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>映像コンテンツ制作会社のADに対する仮払金未精算及び出勤停止解除後の欠勤等を理由とする懲戒解雇が無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1290</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 06 Sep 2025 03:35:47 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[情報漏洩]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[欠勤・遅刻・早退]]></category>
		<category><![CDATA[着服・横領]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1290</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和2年9月25日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 欠勤・遅刻・早退／着服横領／情報漏洩 事案の概要 被告はテレビ番組やWEBコンテンツなどの映像コンテンツの企画・ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和2年9月25日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>欠勤・遅刻・早退／着服横領／情報漏洩</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>被告はテレビ番組やWEBコンテンツなどの映像コンテンツの企画・制作・著作権管理等を行う株式会社です。原告は、被告の従業員としてアシスタント・ディレクターの業務に従事していました。</p>



<p>あるとき、原告は、被告代表者から「死ね」といった暴言を受けたことがきっかけで、職務から離脱し、連絡がとれない状態となりました。</p>



<p>これに対し、被告は、職務怠慢、無断欠勤、横領があったとして、懲戒処分として同日以降の社屋への立入りを禁止しました（本件出勤停止処分）。</p>



<p>原告が、依頼した弁護士を通じて、出勤停止処分の効力を争う通知を行ったところ、被告は、この処分を解除するとともに、原告に対して、ハードディスクや出演者承諾書の返還及び仮払金の精算、出勤を求めました。</p>



<p>これに原告が応じなかったところ、被告は、原告を懲戒解雇処分としました。</p>



<p>被告は、懲戒解雇の理由として、虚偽告訴、ハードディスクや出演者承諾書の持ち出し・隠匿、仮払金23万円の横領、出勤停止解除後の長期間の欠勤、機密情報のパソコンへの保管などを主張しました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これに対して、原告は、被告代表者による日常的な暴行や暴言があったため出勤できなくなったこと、仮払金は被告代表者とともに乗車してきた自動車内に置いてきたため横領ではない等と主張し、懲戒解雇の効力を争いました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、まず本件出勤停止処分の有効性について、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当であるとも認め難いから、無効であるとしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その上で、本件懲戒解雇の有効性について次のように判断しました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">虚偽告訴</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">原告が、被告代表者による暴行（顔面を殴打する等）により傷害を負った事実を認定した上で、虚偽告訴にはあたらないとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">ハードディスク等の持ち出し</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">&nbsp;日頃から行われていた行為であり、被告代表者がとがめた形跡もないことから、無断でなされた非違行為にはあたらないとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading">機密情報のパソコンへの保存</h3>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">被告代表者はその使用を容認していたとみるのが相当であり、私的使用や開示・漏洩の事実もないとして、非違行為にはあたらないとしました。</p>



<h3 class="wp-block-heading"><strong>仮払金の未精算／出勤停止処分解除後の長期間の欠勤</strong></h3>



<p>これに対して、仮払金の未精算については、裁判所は、所定の手続きがなされておらず、就業規則所定の非違行為に該当するとしました。</p>



<p>また、出勤停止処分解除後の長期間の欠勤についても、労務提供義務の履行が可能な状況であったにもかかわらず応じなかったものとして、就業規則所定の非違行為に該当するとしました。</p>



<p>もっとも、裁判所は、以下の点を指摘し、これらの事由を理由に<strong>普通解雇はともかく懲戒解雇にまで及ぶことは社会的相当性を欠く</strong>としました。</p>



<p class="has-border -border01">•&nbsp;原告が欠勤し、仮払金が未精算のままとなったのは、被告代表者から暴行を受けることがあったほか、多額の債務を負担させられ、支払いを求められたことに起因するとみられること。<br><br>•&nbsp;原告に特段の懲罰歴も認められないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">以上により、裁判所は本件懲戒解雇を<strong>無効</strong>と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>不動産会社の本部長及び店長に対して行われた引き抜き行為等を理由とする懲戒解雇が有効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1256</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 18 Feb 2025 23:56:49 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[競業避止義務違反]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1256</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年８月６日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 競業避止義務違反 引き抜き行為と解雇 労働者が退職して新たに事業を立ち上げたり、他の会社に就職する際に、他の社員を [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年８月６日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>競業避止義務違反</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">引き抜き行為と解雇</h2>



<p>労働者が退職して新たに事業を立ち上げたり、他の会社に就職する際に、他の社員を引き抜いていく場合があります。</p>



<p>労働者は在職中には使用者の正当な利益を信頼関係を破壊するような不当な態様で侵害してはならない義務（誠実義務）を負っています。そのため、在職中にこうした勧誘行為が行われる場合には、誠実義務違反にならないのかが問題になります。（▼<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-hikinuki.html ‎">従業員の引き抜き行為が違法となる場合とは ‎</a>）</p>



<p>在職中にこうした引き抜き行為が発覚した場合には、解雇の可否という形で争われることもあります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、引き抜き行為を理由として行われた懲戒解雇の効力が問題となったケースについて見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>本件で引き抜き行為を理由として解雇の対象となったのは、不動産会社において本部長を務めていた労働者1名と、支店の店長を務めていた労働者1名です。</p>



<p>この不動産会社には、7店舗、60名強の従業員がおり、本部長は会社における3番目の地位にありました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">会社は、この2名の労働者について「自らが転職を予定していた同業他社グループのために、多数の部下に対して繰り返し転職の勧誘を行い、また同業他社グループのために営業店舗を探す行為を行った」などとして懲戒解雇したため、その効力が争われました。（裁判では、他にもう1名に対して行われた解雇も争われましたが、この点については省略します）</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、2名が</p>



<p>「本部長及び店長という重要な地位にありながら、合計7名の従業員に対して「引き抜き」のための労働条件の上乗せや300万円もの支度金を提示するなどして、転職の勧誘を繰り返した」</p>



<p>とした上で、これは、単なる転職の勧誘にとどまるものではなく、就業規則の懲戒解雇事由（会社の命令または許可を受けないで、他の会社・団体等の営利を目的とする業務を行うこと等」）に該当するとしました。</p>



<p>そして、解雇の合理性・相当性については、次の点を指摘して、原告らの行為は「単なる転職の勧誘にとどまらず、社会的相当性を欠く態様で行われたもの」としました。</p>



<p class="has-border -border01">・勧誘を行った対象が、7つある店舗のうち、1つの店舗の店長及び営業職6名のうちの2名、他の店舗の営業職6名のうち3名であること<br><br>・労働条件の上乗せをしたり、300万円の支度金を提示するなどしていること<br><br>・店長を務めていた原告が、当該店舗から450メートルしか離れていない同業他社の店舗の店長となっており、勧誘対象となった営業職員もそこで勤務することが想定されていたこと<br><br>・店舗探しも在職中に行われていたこと<br><br>・７名が転職に至っていた場合には、会社に経営に与える影響は大きかったと容易に推察できること<br><br>・他の営業職や事務職にも声をかけていたことがうかがわれること</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">そして、原告らがまもなく退職を予定していたことも考慮すると、解雇には客観的に合理的な理由があり、社会的に相当なものとして、有効と結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>銀行員に対して行われた情報漏洩を理由とする懲戒解雇が有効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1236</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 15 Jan 2025 23:56:24 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1236</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１月２９日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 情報漏洩 情報漏洩と解雇 労働者は、労働契約に付随する義務として、使用者の正当な利益を信頼関係を破壊するような不 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１月２９日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>情報漏洩</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">情報漏洩と解雇</h2>



<p>労働者は、労働契約に付随する義務として、使用者の正当な利益を信頼関係を破壊するような不当な態様で侵害してはならないという義務（誠実義務）を負っています。</p>



<p>その誠実義務の一環として、労働者は、秘密を保持すべき義務も負っています。情報漏洩は、この秘密保持義務との関係で問題となる行為です。</p>



<p>多くの会社の就業規則では、服務規律の一つとして守秘義務を掲げ、また、懲戒事由として情報漏洩を挙げています。情報の価値がますます増大化する現代においては、情報漏洩が企業秩序に与える影響も増していると言えます。</p>



<p>一方で、情報漏洩を問題とする以上、その情報が従前、会社内でどう扱われていたのか、という点も問題となります。秘密の管理や情報の管理が杜撰な状態な中で、恣意的に情報漏洩を問題とすることは許されないでしょう。その意味で、労働者の情報漏洩を問題とする場面では、情報セキュリティに対する日常的な会社の姿勢も問われることになります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、情報漏洩を理由に行われた懲戒解雇の効力について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>この事案では、銀行の行員が、約３年半にわたって、対外秘である行内通達などを無断で多数持ち出し、新聞社や出版社に送付するなどした行為が問題となりました。</p>



<p>漏洩行為の結果、雑誌には当該資料そのものが掲載され、これに関する記事が複数回掲載されるなどしました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">調査の結果、当該行員の行為であることが発覚したことから、銀行は「会社の信用、名誉を傷つけ、または会社に損害を及ぼすような行為があったとき」「経営上、業務上の秘密、業務上知り得た秘密などを正当な理由無く漏らし、また漏らそうとしたとき」といった懲戒事由に該当するとして懲戒解雇を行いました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、原告（行員）の行為が、懲戒解雇事由に該当するとした上で、その処分の相当性について次の点を指摘しました。</p>



<p class="has-border -border01">・被告は、<span class="swl-marker mark_orange">情報セキュリティ規定を定め、被告職員に対して情報セキュリティ対策の徹底を図っていた</span>ところ、原告は、その基本的な規律に違反していることを認識しながら、厳格な管理を要する情報として分類されている情報を含む情報を持ち出し、出版社などに常習的に漏洩していたものであって、その行為は、<span class="swl-marker mark_orange">情報資産の適切な保護利用を重要視する被告の企業秩序に対する重大な違反行為</span>である。<br><br>・漏洩の結果、通達そのものが雑誌に掲載され、また記事が執筆されるなど、<span class="swl-marker mark_orange">被告の情報管理体制に対する疑念を世間に生じさせ、被告の社会的評価を相応に低下させた</span>。<br><br>・原告は、一般の顧客を装って多数のクレーム電話をかけた行為で過去にけん責処分を受け、その際提出した顛末書には他に服務規律違反は一切ない旨誓約していたのに、その時期頃から既に情報漏洩行為を繰り返しており、<span class="swl-marker mark_orange">けん責処分による反省は見られない</span>。</p>



<p>そして、以上を総合すると、処分の量定として懲戒解雇を選択することはやむを得なかったとして、懲戒解雇の客観的合理理由及び社会的相当性を認めました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">原告は、「漏洩にかかる情報は、仮に被告外に漏れても何ら問題のない内容のものだった」という主張もしていましたが、これに対して裁判所は、これらの情報が<span class="swl-marker mark_orange">被告において厳格または適切な管理を要する情報として整理され、現に管理されていたこと</span>を指摘して、これを退けています。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>郵便局に勤める営業インストラクターに対して出張旅費の不正請求を理由に行われた懲戒解雇が有効と認められた事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1234</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 16 Dec 2024 06:09:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[虚偽報告・不当請求]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1234</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和２年１月２３日 裁判所 札幌地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 虚偽報告・不当請求 事案の概要 本件では、郵便局において営業インストラクターとして勤務していた労働者が、約１年半 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和２年１月２３日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>札幌地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>虚偽報告・不当請求</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>本件では、郵便局において営業インストラクターとして勤務していた労働者が、約１年半の間に、１００回にわたり不正な出張旅費の請求を行い、会社から金員を詐取したとして、懲戒解雇が行われました。</p>



<p>不正な請求とは、具体的には、出張旅費の請求にあたり、「社用車を運転して、会社の給油カードを使ってガソリンを給油したにもかかわらず、公共交通期間を利用したものとして旅費を請求した」、あるいは「クオカード代金が宿泊費に上乗せされた宿泊プランを利用して宿泊し、クオカードを受領していたが、このことを告げずに旅費を請求した」というものです。</p>



<p>請求の中には、「駐車場料金を含めた金額で領収書の発行を受け、旅費を請求したケース」もありました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">旅費等の総額は１９４万９０１４円、そのうち不正に受給した金額は５２万１４００円、不正に受給したクオカードは２万１０００円でした。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、労働者による請求は「会社の金品を詐取したものと評価できる」などとした上で、「法令または会社規定に違反したとき」「業務取扱に関し不正があったとき」という懲戒事由に該当することを認めました。</p>



<p>その上で、懲戒解雇について、次の点を指摘して、これを有効なものと認めました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・本件非違行為は、使用者との信頼関係を大きく損ねる重大なもので、原告は従業員の地位を継続しえないものとみるほかないこと。<br><br>・本件非違行為は、故意に旅行手段や宿泊料金を偽り、容易に判明しえないようになっている点で悪質が高いこと。<br><br>・約１年６ヶ月に、１００回にわたって繰り返し行われて折り常習性があること。<br><br>・不正受給の額も５０万円を超え、看過できない規模に及んでいること。<br><br>・原告は不正を認めて返納をしたが、行為の悪質性に照らすと、処分を軽減すべきとはただちにいえないこと。<br><br>・原告はこれまで懲戒処分歴がなく極めて優秀な業務実績を上げてきたという事情があるが、これによる職務上の地位は、他の職員らに範を示すべきものといえるから、こうした事情を重くみて処分を軽減するのは相当ではないこと。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>営業社員の虚偽報告・不当請求等を理由とする懲戒解雇が「重きに失する」として無効と判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1206</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 02 Dec 2024 20:55:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[虚偽報告・不当請求]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1206</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年12月12日 裁判所 大阪地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 虚偽報告・不当請求 不当請求と解雇 解雇の事由として虚偽報告や金銭の不当請求がある場合、一般的にいえば、金銭が [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年12月12日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>大阪地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>虚偽報告・不当請求</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">不当請求と解雇</h2>



<p>解雇の事由として虚偽報告や金銭の不当請求がある場合、一般的にいえば、金銭が絡むことから労使間の基本的な信頼関係に影響を及ぼすものとして重大な評価を受けると言えます。</p>



<p>もっとも、こうした問題が起こるケースでは、往々にして社内のルールがそれほど明確でなかったり、杜撰であったりすることも多く、果たして「不当な請求」といえるのかという事実認定や評価を巡って大きな争いになります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、営業社員に対して、営業先を訪問していないのに旅費等を請求したことなどを理由として行われた懲戒解雇の効力が争われた事例について見てみます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>本件で、懲戒解雇の対象となったのは、医薬品などの販売を行う会社で、営業職として勤務していた労働者です。当該労働者（原告）は、栄養補助食品や化粧品などの販売を行う業務に従事していましたが、「営業先を訪れていないのに旅費などを請求していたこと」などを理由として、懲戒解雇されました。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">これに対して、原告は「実際に当営業先を訪問しているから懲戒解雇事由はない」などとして争いました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">裁判所の判断</h2>



<p>裁判所は、被告会社が「原告は営業先を訪れなかった」などと主張した66項目の懲戒解雇事由のうち16項目については、原告が営業先を訪れていなかったものと認め、この点において「会社所定の報告等を故意に怠り、またはこれを詐った者」「旅費その他の金品の受領に関し、虚偽の申告をして不当にその支払いを受けた者」という懲戒解雇事由に該当すると認めました。</p>



<p>しかし、裁判所は、次の点を指摘して、懲戒解雇にまで至るのは重きに失し、社会通念上相当であるとは認められないとしました。</p>



<p class="has-border -border01">・原告が営業先を訪れなかったと認められたのは66項目のうち16項目にとどまること<br><br>・16項目のうちほとんどは、同じ日に当該営業先付近には訪れたり、他の営業先を訪れていること<br><br>・原告の担当営業先が500以上あることからすると、不訪問回数が多いとは言えないこと<br><br>・これにより原告が得た旅費等が多額とは認められないこと<br><br>・営業先を訪れていないことについての注意を受けたことはないこと<br><br>・これまでに同様の行為によって処分を受けたこともないこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">なお、懲戒解雇に至る過程では、原告に対して諭旨退職の提案がなされましたが、この点についても、裁判所は、「諭旨退職処分も重いと言わざるを得ない」として、このような提案がされたことも懲戒解雇の効力の判断には影響を及ぼさないとしました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a><br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>スーパーマーケットの従業員に対して、商品を会計せずに持ち帰ったことを理由になされた懲戒解雇が無効であると判断された事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/1162</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 14 Nov 2024 20:55:41 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇無効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[着服・横領]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=1162</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年10月10日 裁判所 横浜地裁 判決結果 解雇無効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 着服・横領 犯罪行為と懲戒解雇 懲戒解雇の理由として着服や横領、職場での窃盗などの犯罪的行為を行ったことが挙げ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年10月10日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>横浜地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇無効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>着服・横領</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">犯罪行為と懲戒解雇</h2>



<p>懲戒解雇の理由として着服や横領、職場での窃盗などの犯罪的行為を行ったことが挙げられる場合があります。その場合には、証拠に照らして当該事実が認められるかが慎重に検討されなければいけません。</p>



<p>ここでは、スーパーマーケットの従業員に対して、商品を会計せずに持ち帰ったことを理由になされた懲戒解雇の効力が争われた例について見てみます。</p>



<p>本件で解雇の対象となった原告は、スーパーマーケットで精肉加工作業に従事していた従業員です。</p>



<p>精肉商品を清算しないまま店外に持ち出した行為が発覚したため、「刑法その他刑罰法規に違反する行為を行い、その犯罪事実が明らかとなった者」「会社財産の横領に関わった者」に該当するとして懲戒解雇が行われました。</p>



<p>原告が精肉商品を清算しないまま持ち帰ったことについては争いがありませんでした。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">しかし、原告は、「知人への贈答用に梱包を行い、会計ラベルを作成し、後でレジで清算しようと考えていたものの、他の業務に追われてしまったことなどからレジでの精算失念してしまった」と主張したため、この持ち帰り行為が、故意の窃盗行為に該当するのかが問題となりました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading">窃盗の故意が認められるか</h3>



<p>裁判所は、以下の点を指摘して、原告が故意に窃盗行為をしたとは認められないと判断しました。</p>



<p class="has-border -border01">・本件持ち帰り行為については捜査機関による捜査が行われたが、原告への説諭のみで終了し、窃盗罪を構成するかの判断は示されていないこと<br><br>・精肉商品を清算未了のまま店外へ持ち出したという１回の行為自体は、清算を失念したという原告の説明に矛盾するものではなく、原告に窃盗の故意があったことを積極的に裏付けるものではないこと<br><br>・精肉の加工作業を他の従業員と交替し、ラベルは不要と述べた原告の行為は、窃盗の故意を裏付けるとは言いがたいこと<br><br>・ラベルは誤って洗濯し捨ててしまったという原告の説明自体は、それ自体虚偽といえるほど不自然な内容とは言えないこと<br><br>・他の従業員もいる中で本件精肉を加工・梱包し、他の従業員に私的に送る予定であると説明するなどの原告の言動は、故意に窃盗行為に及んだと考えるには大胆に過ぎ、むしろ清算を失念したという原告の主張に沿うこと</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">したがって、故意の犯罪の成立を前提とする「刑法その他刑罰法規に違反する行為を行い、その犯罪事実が明らかとなった者」「会社財産の横領に関わった者」にはあたらず、本件懲戒解雇は無効であると判断したのです。</p>



<h3 class="wp-block-heading">被告内部の「買い物ルール」に反したとの理由付けについて</h3>



<p>被告は、当初、就業規則に定められた懲戒解雇事由のうち「刑法その他刑罰法規に違反する行為を行い、その犯罪事実が明らかとなった者」「会社財産の横領に関わった者」に該当するとして懲戒解雇を行っていました。</p>



<p>しかし、裁判の途中で、原告の持ち帰り行為が、被告において従業員が店内で買い物をする際のルール（以下「買い物ルール」）に反しており、「会社の風紀を著しく乱した者」「会社の秩序を著しく乱した者」に該当するとして、予備的に再度の懲戒解雇を行いました。</p>



<p>当初主張していた懲戒解雇事由での立証が難しいとみて、改めて懲戒解雇を行ったものと思われます。</p>



<p>しかし、裁判所は、この予備的懲戒解雇についても、以下の点を指摘して、無効であるとしました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・そもそも被告の社内において、買い物ルールが周知徹底されていたか疑問があり、少なくとも原告がこれを認識していたとは認められないこと。<br><br>・原告が未精算の指摘を受けた後、直ちに謝罪し清算しており、被告に実損害がない上、再発が危惧される事情も特段ないことからすれば、一度の違反行為が、被告の社内の風紀ないし秩序を著しく乱す行為に該当するかは疑問があること。<br><br>・当初の懲戒解雇手続きに際して被告において作成された報告書でさえ、諭旨退職相当との見解が示されていたのに、故意による窃盗行為と認定されない場合に備えて行われた予備的な懲戒解雇に際して、より軽微な処分についての真摯な検討が行われていないこと。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>配転命令に従わず就労拒否を継続したこと等を理由とする懲戒解雇が有効と認められた事例</title>
		<link>https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/archives/896</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[revon]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 21 Mar 2023 00:01:39 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[解雇有効]]></category>
		<category><![CDATA[懲戒解雇]]></category>
		<category><![CDATA[業務命令違反]]></category>
		<category><![CDATA[欠勤・遅刻・早退]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://rodosoudan.net/kaikosaibanrei/?p=896</guid>

					<description><![CDATA[基本情報 判決日 令和元年5月28日 裁判所 東京地裁 判決結果 解雇有効 解雇の種類 懲戒解雇 解雇理由 業務命令違反／欠勤・遅刻・早退 配転命令と解雇 労働者が配転命令に従わないで就労を拒否する場合にも、解雇の問題が [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<h2 class="wp-block-heading">基本情報</h2>



<figure class="wp-block-table u-mb-ctrl u-mb-20"><table><tbody><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決日</th><td>令和元年5月28日</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">裁判所</th><td>東京地裁</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">判決結果</th><td>解雇有効</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇の種類</th><td>懲戒解雇</td></tr><tr><th class="has-text-align-left" data-align="left">解雇理由</th><td>業務命令違反／欠勤・遅刻・早退</td></tr></tbody></table></figure>



<h2 class="wp-block-heading">配転命令と解雇</h2>



<p>労働者が配転命令に従わないで就労を拒否する場合にも、解雇の問題が生じてきます。</p>



<p>この場合、配転命令自体に効力がなければ、解雇にも効力は認められません。そのため、まず配転命令の有効性が問われます。</p>



<p>使用者は、人事権の一環として労働者の職務内容や勤務地を決定する権限を持っており、配転命令は、この権限に基づいて出されます。</p>



<p>ただし、雇用契約において勤務地や職務内容が限定されているのであれば、これを超えた配転命令を行うことはできません。</p>



<p>また、このような限定がない場合でも、配転命令が嫌がらせ目的であったり、著しい不利益を与えるものであるなど、配転命令権の濫用となる場合には、効力は認められません。（配転命令の効力について詳しくは、<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-51.html">配置転換（配転命令）を拒否できるか？</a>）</p>



<p>さらに、配転命令に効力が認められる場合でも、解雇の要件を満たすかは別途問題になります。配転命令に応じない理由やその期間の長さなどが考慮されることになります。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">ここでは、警備業務などを行う会社で働く労働者が、配転命令に従わず就労拒否を続けたことなどを理由に行われた懲戒解雇の有効性が争われた事例について見ていきます。</p>



<h2 class="wp-block-heading">事案の概要</h2>



<p>当該労働者は警備員として勤務していました。列車内で乗務員を警護する業務に従事していた際、駅構外のセンターに入る際には制服を外から見えるよう着用するよう複数回指示を受けましたが、これに従いませんでした。</p>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">その後、当該労働者は、列車内で乗務員を警護する業務から百貨店警備隊に配置転換され、百貨店における警備業務を命じられましたが、３ヶ月にわたって、これに応じず、欠勤したところ、懲戒解雇されるに至りました。</p>



<h2 class="wp-block-heading u-mb-ctrl u-mb-20">裁判所の判断</h2>



<h3 class="wp-block-heading">配転命令の効力</h3>



<p>裁判所はまず、就業場所や業務内容が列車内での乗務員警護業務に限定されるとの合意があったかを検討し、そのような合意は認められないと判断しました。</p>



<p>その上で、以下の点を指摘し、本件配転命令は権限の濫用には当たらず、有効であるとしました。</p>



<p class="has-border -border01 u-mb-ctrl u-mb-20">・原告がセンターに入る際、制服を外から見えるように着用するよう指示されたにもかかわらず、合理的な理由なくこれに反抗していたため、警備業務の注文者との関係を考慮して、他の業務に配転する業務上の必要性があったこと。<br><br>・配転命令後の賃金その他の労働条件は、以前の労働条件と比較して客観的に不利益なものではなかったから、本件配転命令が「不当な動機目的をもってなされた」とか、「通常甘受するべき程度を著しく超える不利益を負わせるもの」とは認められないこと</p>



<h3 class="wp-block-heading">懲戒解雇の効力</h3>



<p>裁判所は、懲戒解雇の効力について、原告が服装について受けた被告の指示に複数回違反した行為や、配転命令を拒否して被告から繰り返し命令を受けても就労を拒み続けた行為は、就業規則上の懲戒事由に該当するとした上で、</p>



<p>「原告は、業務上の命令・指示に対する不服従をかたくなに繰り返し、３ヶ月以上の長期にわたり就労拒否を継続したもので、これをやむをえない行為であったと解すべき事情はない」</p>



<p>として、本件懲戒解雇は有効であると結論づけました。</p>



<h2 class="wp-block-heading">あわせて読むと理解が深まる記事</h2>



<p class="u-mb-ctrl u-mb-20">懲戒解雇がどのような場合に認められるかをまとめています。<br>⇒<a href="https://rodosoudan.net/blog-entry-126.html">懲戒解雇されそうなときに知っておきたい法律知識と今すぐできる対処法</a></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
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